ウクライナへのロシア侵攻中のFacebook投稿保存 3/5 分 戦争を止めるための抽象的考察。二国間の帰属問題=「映画館の椅子ひじ掛け問題」を真摯に見つめる事と、「陰謀論」=戦争で得をすると疑がわれる勢力(国・企業など)の影響を排除すること。
3月5日 14:34 ·
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またまた、抽象的と言うか、本質的と言うか、「本当はこうアプローチしないと平和なんか来ない」ということについて、書いていきます。僕がほうぼう過去書き散らかしたところに、それぞれにコメントをくださる友人の方々がいるので、それらは全体として゜じゃあ、どうしたら戦争は止まるのだろう」ということなので、ここでまとめて書こうと思います。
「現実に、この、今の戦争に、どう対処したらいいのだろう」ということについては、昨日、紹介した伊勢崎賢治氏の言うのが正しいと思います。
再掲
「「停戦に求められるのは、あくまで、ウ軍・その民兵組織とロ軍の間の今現在の戦況の凍結です。人道援助のための安全な回廊の設置です。原発への攻撃の停止です。
帰属問題は、停戦のために今は棚上げにするという譲歩をいかにロシア側から引き出すか。難しいでしょうが、これが外野の役割だと思います。」
僕の補足。日本政府は外野であり、その日本政府にヤジを送るのが日本国民、外野の外野ですから、帰属問題は棚上げにしての即時停戦をするように、いちばんのパートナーである米国がこれ以上、ウクライナを、キエフ市民の抵抗を煽るのを止めさせるよう日本政府が行動するように、その方向の政府批判の声を上げることが、今、外野の外野である僕ら個人ができることだと思います。
さて、ここでも伊勢崎さんが「帰属問題」と書いているように、戦争の直接的争いのもとは。東部ドンバス地方の帰属問題、ドンバス戦争と同時期に起きたクリミア問題も帰属問題。僕が前に書いた「映画館のひじ掛け問題」です。
ドイツとフランスが何度でも性懲りもなく戦争を繰り返したのも、よくよく考えるとアルザス・ロレーヌ地方という、どっち側の人も住んでいる、どっちの言葉をしゃべる人もいる、その上鉄鉱石と石炭まで出てしまう「ふたつの席の間に一つしかない、映画館の椅子のひじ掛け」の取り合いだ、ということを、ドイツとフランスは反省するわけですよね。で、そこを共同管理する仕組みとして「欧州鉄鋼石炭共同管理|ECSC」という枠組みを立ち上げる。それがECへと発展し、EUになる。もうフランスとドイツは戦争をしないでしょう。
戦争の発端には、こういう「どっちにもそれなりの言い分があり、歴史的にみて、どっち側の人も住んだことがあり、どっち側の宗教が支配したことがあり、どっちの言語も話されたことがある」地域の帰属問題がある。
それを、「ぜったいどちらか片方のものだ」と言い張ったら、100%、戦争になります。なので、その帰属とか資源の利用とか、住民の保護とか、宗教の共存とか、両方言語の公用語化とかいう形で、共存の枠組みを二国間、仲裁する国際機関とともに解決を考えなければならない。
で、クリミアとドンバスについて、そういう調停をドイツとフランス、メルケルとマクロンが一緒に入って、ロシア、ウクライナ含め四か国で合意したのがミンスク合意。
これを「ロシアが破った、ウクライナが破った」と相互に批判し合っているけれど。どっちの勢力がどれだけ酷いことをしたかで非難し合っているけれど、それを始めると戦争は止まらない。「ひじ掛けで起きた肘のつっつき合いのひどさ」が本質問題ではなく、両者の間にひじ掛けがある、ということが問題の本質なんです。ここ、大事だからね。「どっちがひどいことをしたか」の前に「ひじかけ問題がある」と言うのが本質なの。
これ、当事者同士が本気で、「このひじ掛け問題」を両者納得できる形で解決しないと戦争は終わらない、と腹を決めないと、戦争は終わらない。これが本質。
それなのに、いやいやまてまて、これに外野から茶々を入れて妨害というか、壊れるようにけしかけたのがアメリカなのは確かだよね。ということで、僕は怒っているわけ。
ここで、昨日はいったん否定した「陰謀論」の話になります。
戦争が起きる原因は、まずは当事者同士の「ひじ掛け問題」です。昔にさかのぼっての「うらみつらみの蓄積」もありますが、その過去の「うらみつらみ」も、領土か資源か民族か宗教か言語の「重なり」「ひじ掛け」問題です。ほぼ間違いありません。で、これが当事者同士の問題です。
陰謀論が大事になるのはここからです。両者が慎重に「ひじ掛け問題」を、時間をかけて平和的に解決に向かうことを、邪魔する外野が、どういうわけか出てくるのですね。
ミンスク合意ができて、四者が停戦に向けて進もうとしたとき、なんでだか激高して、妨害する論説をNYT発表したのは、ジョージ・ソロスです。
なんで?って思うじゃんね。あんた、関係ないじゃん。
紛争が続くこと、戦争が起きること、そのことで得をする人や外部の勢力が、なんらかいるんじゃないの。というのが、「陰謀論」の発生メカニズムです。
いや、戦争が起きると、得をする勢力、人、国、企業がいるのは、これは厳然とした事実です。
陰謀論と言うのは、そこにとどまらず、「得をする勢力、人、集団、国」が、戦争を起こした、起こしている。と考えるのが陰謀論ですね。
さて、ここで、「どうやったら戦争が止まるか」という議論をしていたことを思い出しましょう。
まず、僕は「当事者同士で、ひじ掛け問題、つまり戦争の根源原因を、平和的に話し合うこと」「それを、周囲の大国が仲介して協力すること」ということで、フランスとドイツの仲介でのロシアとウクライナの停戦合意の枠組み、ミンスク合意の地点にもう一回もどって、地道にやるしかない、というのが第一の提案。
しかし、それだけでは戦争が止まらないのは、「もしかすると」ですよ、絶対にあるとは言わないけれど、「もしかすると、部外者なのに、戦争をすると得になる勢力、国、集団」があるとして、そういう人たちが戦争をけしかけているという可能性があるならば、そういう人や勢力や国が、戦争をけしかけるのを止めないことには、戦争は止まらないですよね。
だから、これは「絶対そうだから、誰が悪者だから」ということではなく、当事者間の停戦、とりあえず戦闘をやめさせて、ウクライナ人も、ロシア兵もこれ以上血を流さず、ウクライナの市街もインフラもこれ以上破壊されるのを、いったん止めた上で、話し合いを始めよう。それをドイツやフランスが仲介しよう。アメリカとイギリスは、「陰謀論的に戦争をけしかける勢力」と疑われているわけだから、いったん、口出しをやめよう。
というのが、戦争を止めるのに必要なことだと、思いますよね。
僕は戦争が始まった瞬間から、EU、ドイツ、フランスが戦争に仲介すべきで、NATO、米英は関係ないんだからというか、けしかけた疑いが濃いのだから、だまって下がっていろ、と言い続けているのはそういうこと。
日本政府は、ドイツやフランスの先週末前の立場に同調すべきだったので、米英に同調すべきではなかった。
戦争を止める構造を本質論で言うと「ドイツとフランスがアルザスローヌ地方の管理で示したような、ひじ掛け問題の平和的解決、その当事者国と、善意の仲介国による実現」+「陰謀論の文脈で疑われる、その戦争で得をする(主に経済的な利益)勢力、部外者なのにけしかける勢力を、戦争をとりまく状況から排除すること」のふたつを、国際世論が監視して行うしかないでしょう。
なので、今回の戦争に関しては、中国と米国は手を引く。ドイツとフランスにまかせる。が正しいと思うのだよね。
バイデンがはしゃいでいるのが、死ぬほど腹が立つのはそういう理由です。(アメリカではプーチン暗殺を言い出す議員まで現れる始末。アメリカは戦争をけしかけていると疑われているのだから手を引け。だって、こういう本音を言っちゃうやつが出てくるから。)
3月5日 16:54 ·
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アメリカのメディアがヒーローに祭り上げているゼレンスキー大統領だけれど、NATOと、NATOに入れと誘っておいてほったらかしの売電には怒り心頭なんだと思うよ。
ジャーナリスト 熊谷徹氏ツイッターから。
「ゼレンスキー大統領は、「NATOはこの決定によって、ロシア軍による空爆の継続に、青信号を送った」、「今日以降、空爆で死亡するウクライナ人は、NATOのせいで死ぬ。NATOの弱さのために死ぬのだ」と強い言葉でNATOを非難した。」
3月5日 21:17 ·
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なるほど。(伊勢崎賢治氏が、フォーブスの記事を紹介しているツイートをシェアしながら。)
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