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Tomiさんというシンガーソングライター・ブラジル音楽(ボサノバ、サンバ)のプロであり、日本語歌詞のオリジナル曲を歌っている。素敵なので、紹介。「Tomi livingroom live もし子供に_20201123」

tomiさんというシンガーソングライターの「もし子供に」。

 この方を知ったのは、稀代の天才・変な外国人、ドクター・キャピタルDr. CapitalのYouTube動画。流ちょうな関西弁でJPOPの名曲を、専門的にかつ、わかりやすく分析した上に、超絶技巧のガットギター一本の伴奏で弾き語りする、という変人で天才。本当に大学の先生。あの、アンジェラアキが、ドクターキャピタルの授業を受けたとかの縁で、NHK四国の新しいテーマソングとしてアンジェラアキが作詞作曲した「ふるさとの色」を、ドクターキャピタルが編曲、演奏、普及活動していたりする。(本文中の下線部をクリックするとYouTube動画に飛びます。以下も同様。)


 そのドクター・キャピタルのJPOP動画の中で、薬師丸ひろ子「Wの悲劇」と、荒井(松任谷)由実「やさしさに包まれたなら」二本において、ドクターキャピタルとtomiさんが共演している。素晴らしい声と、安定のギターテクニック。特に、声が、本当に素敵。YouTubeコメント欄を見ても、声でファンになった方が多数。深みがあって優しくて。(例によって、僕は感動すると、すぐギターコピーしたくなるのて、Wの悲劇はコピーして歌ってみたりもした)

 さらに、動画を探すと、まずはドクターキャピタルとボサノバ、サンバなどブラジル音楽をデュエットしている動画が数本あり、これも素晴らしい。

BONUS! Tomi & Dr. Capital - Até Quem Sabe (Bossa Nova シリーズ)

Samba do Soho (ソーホーのサンバ) - Tomi & Dr. Capital

Borboleta - Dr. Capital & Tomi

さらに探索していくと、ご自身のYouTubeチャンネルで、日本語歌詞の、自作曲を、ご自宅?リビングルームで演奏している連作動画があった。チャンネルはこちら。

melody tomi


これは、その最新作。まずは、聞いてみてね。下線部クリックすると、飛びます。

Tomi livingroom live もし子供に_20201123


 歌声は、解説、理屈をこねるまでもなく、本当に素敵。作曲、ギターテクニック的には、サンバ・ボサノバギターをずいぶん長くプロとして弾いてこられた、ブラジルのミュージシャンとの共演CDも数枚出されているほどなので、ブラジル音楽独特の転調、コードを駆使して、本当に素敵。これも、あえて私のような門外漢が解説するまでもない。


 今日は、この方の、歌詞の世界。そもそも年齢不詳感、2009年にすでにボサノバをブラジルの方と演奏している動画があり、それが20代前半か半ばだとするとすると。すると。うん。


そういう、大人の女性の、心象風景が、静かに静かに、語られていく歌詞の世界と言うのが、曲調・声と合わさって、なんとまあ、味わい深い。


 突然、ものすごく話はズレるのだけれど、うちの奥さんは少女時代、『赤毛のアン』を愛読していて、そんなもんだからして、この前、NHKでオンエアされていた、『アンという名の少女』を熱心に見ていたのだが、NHKの放送はシーズン1で、いったん終了。ものすごく中途半端と言うか「次、どうなるの?」というところで終わった。しかも、普通に『赤毛のアン』のドラマ化かと思って見ていたら、原作と全然違うサスペンスドラマ、複雑な人間ドラマになっていて、なんじゃこりゃ。で、NETFLIXで、シーズン2まで、完結しているよ、と教えてあげたところ、この連休、うちの奥さんは、テレビの前に張りついて、見事全編、コンプリートしたのでありました。


 で、何が言いたかったかと言うと、『赤毛のアン』的な少女が、すっかり大人の女性になって、過去や、現在の生活や、かつての恋愛や、今のパートナーとの関係や、そういうことをさまざましみじみ思う、みたいな、そういう歌詞な感じがするわけです。tomiさんの歌詞の世界。

で、この新作から、ちょっと引用。
「もし子供に戻れるなら すすきの季節に戻りたい 裏山に登ってひとつふたつ みみずくをつくってみたい 秘密基地へ続く草のつるをたぐり あのがけをよじ登る もし子供に戻れるなら」

「しろつめくさで編んだ 冠を載せてあげて かわいい女の子が もっとかわいくなるのを うらやましく思って見たい もし子供に戻れるなら」

という、子どもの頃の風景と気持ちが、ふわふわと心の中に蘇る、とてもとても素敵な歌なんですね。


 僕は、すごく田舎に育ったわけではないのだけれど。小学校の一年から四年生は、東京都北区の赤羽台団地にある公務員官舎に住んでいて。「台」というくらいなので、団地は、周囲から10メートル~15メートルくらい高い台地の上に作られていた。僕が住んでいた官舎棟の前は、わりと広い芝生で、その先が、台地から低地に下りる急な崖になっていて。当時はそこが、草ぼうぼうに生え放題に放置された草木の生えた急斜面だった。もちろん、立ち入り禁止の鉄条網はあったのだけれど、その隙間から、子どもたちは崖の急斜面に入って、それこそ秘密基地を作ったり、毎日泥まみれになって冒険ごっこをして遊んだ。団地の芝生も、芝生と言っても雑草も一緒に生えている草原になっていて、シロツメクサもいっぱい生えていて、二歳上の姉は、7歳年下の妹にシロツメクサの花輪を編んだりしていた。東京の中だけれど、この、tomiさんの歌にあるような景色体験が、子供時代にはあったなあ。赤羽台団地時代が、鮮明によみがえったのでした。


 もし、気に入られたら、アーカイブを遡って、聞いてみてください。きっこの曲を聞くと、YouTube関連動画で、紹介されると思うので。

僕が一番好きな曲は

Tomi livingroom live 入道雲_20200628

歌詞が、深い。

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