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殺意閃くさくらばな殺す側にわたしはきっとなれないでしょう * 心臓が裂かれる音をきいていた箱庭の薔薇踏みしだかれて 花には花の痛みがあってこの夜も誰かが水の包帯を巻く 花の文字、薔薇の言葉を解さないヒトらの靴の裏で花片は どの薔薇も怯えたように目を伏せて内なる空を吸い込んでいる 怒りには土を かなしみには海を 溶けない痛みには月の瞳(め)を 知りすぎたたましいはもうぼろぼろで焼けたベンチに凭れて祈る 薔薇を踏むヒトのこころは歌えない踏まれた痛みしかう
むらさきの屍体散らばるように花あえなく果てて桐の樹の夏