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*「生まれてこなければよかった」と叫ぶすべての魂に、この連作を捧げます。 新月の闇から闇へ谺(こだま)する無邪気な夢魔の宣戦布告 まなうらの水晶宮の奥深く誰もが孤独な王となる夜 眠ってる星の記憶を辿りつつわたしを使役する電子音 星と星ゆき逢う宙(そら)をつきぬけて無数のノイズ君のシグナル 彗星とすれ違うとき完璧な夜をまっぷたつに裂くベルが 世界征服と世界平和の微差を問う声ひそやかに睡蓮の朝 地下鉄が唸る誰もがざらついた憂鬱を飼い馴らす火曜の いつか来るその日