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貯金箱とタバコ

小学校の夏休みの宿題(創意工夫の工作)のことをふと思い出した。
いつもこの宿題に困っていた。家の近所に親戚の木工所かあって、いらない木材の切端をもらって、釘を打ったり、ボンドでくっつけたけど、何を作ったら良いか分からずに、結局木工所のおっちゃんに助けてもらっていた。その時作ってもらったのは貯金箱。ビルのような直方体の貯金箱で、上から硬貨を入れられる。本当は硬貨の種類ごとに分別されるようにしたかったけどそれは叶わなかった。入り口は違うが中で一緒になる貯金箱だった。入り口は硬貨の種類分の6個で加工はおっちゃんにノミかなんかで加工してもらった。側面には硬貨を取り出す扉をつけてもらって、鍵もかけられる仕様に。ほとんどおっちゃんに作ってもらった。その後、これじゃ流石にだめだと思い、色塗りをした。絵の具で塗ったので、水がつくと色が取れる。

おっちゃんはとにかくタバコをプカプカ吸って、優しいような、少し怖いタイプだった。小学校の宿題の大半はこの木工所で貯金箱を作ってもらった。直方体のビル型、おうちの屋根型、木は使わず珈琲のビンの貯金箱も作った記憶がある。しかも持ち帰るときに割った。あとは覚えてないけど。毎年、今回はどんな貯金箱を作ろうかと話していた気がする。

そんなことをふと瞑想中に思い出した。あのおっちゃん、家にもよく来てタバコ吸って父と話してビール飲んでご飯食べてたな。タバコの煙凄すぎて、頭痛かったな。少し苦手だったな。優しいんだけど。

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