カズヤのシールドに対するリスク付け (シールドブレイク)

カズヤの立ち回りにおいてつかみから即死または高パーセントに持っていける相手のパーセントはやられ吹っ飛びにならない30%前後であり、ホカホカ補正も加味するなら10%前後まで低下する。よって相手の立ち回りは最初数十パーセントさえ抜ければガードが安定行動であり、たとえ地獄門でつかんだとしても30%というカズヤとしては比較的安く、崖端以外では展開はわるくないものの撃墜にはつながらない。反対にシールドブレイクが成功するなら先のギムビテーショナルにあったように15%もあれば撃墜が視野に入る。しかしながら、スマブラSPECIALの検証wikiにカズヤのシールド削り値の情報がないため今回の記事ではカズヤにおけるシールドブレイク関連の情報のまとめシールドブレイクについての戦略を模索する。

まずはシールドブレイクの基礎知識だが、端的にまとめるとシールド耐久値は42.017%でありシールド保持時間によるシールド減衰をふくめシールドへのダメージがその値以上に達したときにシールドブレイクが起こる。カズヤの攻撃は基本的に基礎ダメージが高く、なぜか知らないがいくつの技はガード削りに補正まで付いており2発ないしは1発でシールドブレイクが狙える技が存在する。特に下スマッシュは15%ものシールド削り補正に加えてダメージ自体も17.85%あるため、シールドへの合計ダメージは32.85%となり、レイジドライブのダメージ上昇を加えれば34.635%に達する。これはセフィロスの片翼下スマッシュ(37.52%)には劣るものの、マルキナの溜めなしシールドブレイカー(33.9-34.45%)、ベレトスの下スマ(32.15%)と同程度である。エクセルでそれぞれの技のシールド削り値をまとめてみたのでそれをもとに考察していこうと思う。

作成したエクセル簡単な解説と見かたについてだが、基本的には一番右の行のシールド削り値に通常状態、レイジドライブ状態における各技のOP補正がかかっていない状況での値を載せているのでそこを参照してもらえればいい。一応いくつかの多段技にはOPがかかっていない状態からの多段での合計値も載せているが実戦を鑑みると参考程度に使ってほしい。また、全体フレームやガード不利フレームもultimateframedataを参考に載せているので自分なりの戦略を立てる際に利用していただければ幸いである。1つ、スマブラ検証窓のフレームデータとダメージ計算が違う見た目になっているのは個人的な検証の結果、シールドのダメージ計算に1on1補正が含まれていないようなので、1on1補正抜きでのダメージ計算のためトレモの表示とは異なっているので注意して頂きたい。なお、B技は今回の計測に含まれていない。

まずはシールドブレイクの戦略についてだが、筆者の知る範囲ではあるがシールドブレイクを通すのが上手いMkleoのベレトスを土台に大型大会のPortpriority6からPoundに至るまでの全試合約1年分ほどの動画におけるシールドブレイクをおきた状況から戦略を立てていこうと思う。筆者が発見したmkleoのシールドブレイクのパターンは以下のとおりである。①相手にシールドに対してリーチがある(空前、空後、横強、横B)または、フレーム上反撃のない技(背面降り空N)でシールドを削る。②相手がフレームやリーチの都合で反撃をすかした、またはガードで固まる相手に有利状況からシールド削り値が高い技(下スマ、空下)でシールドを割る。シールドブレイク合計値の組み合わせが低い横強下スマの組み合わせでも43.7%でありこれぐらいの数値になる組み合わせを考えてみるとよいかもしれない。ひとまず、この2点をもとにカズヤの立ち回りにおいて最適な技を模索していこうと思う。

まずは、戦略①のフレームやリーチの都合上反撃を食らいにくい技について紹介していこうと思う。まずガードの不利フレームから見て優秀なのは各空中攻撃である。空N(‐3~‐4f)、空前(-5~-6f)、空後(-4~-6f)、空上(-3f)と最低空ならばほとんどのガーキャンが間に合わない不利フレームでありながら空Nの持続当てを除いて最低10%はシールドを削り、空後に至ってはこの中で唯一シールド削り補正が乗るため20%ほど削ることができる。地上技ならばシールド無効の最風はもちろん刃旋風(-9f)、シットスピンキック(-9f)、反射技でもある左踵落とし(-10f)、連打すればほぼ反撃のないシットスピンキック(2連打目は約-2f)などが挙げられるだろうか。リーチについてはセフィロス、ベレトス、ルキナといった剣キャラには遠く及ばないものの、つかみが届かないという意味ならカズヤの高い基礎ダメージからくるガードノックバックにより密着からでもガード相手を押し出すことで相手のつかみをすかさせることはできる。簡単な計測ではあるがトレモでロイを使用し密着状態から使用してガーキャンつかみでとられない技は、左踵落とし、魔神拳、上スマ、捻り裏拳、奈落旋風、腿砕き、風神拳、例外ではあるが着地姿勢がとられないため空下の計8つである。中には最風の暴発で出るものがあるので、暴発しても焦らずに相手のすかした掴みや上り空中攻撃にリスクをつけることができればシールドブレイクの可能性を上げることができるであろう。筆者の好みはガーキャンケアのジャスガ仕込みからのすかし確認横Bからリターンをとる択だが、如何せんキャラ対で変わることでもあると思うので読者の好みの択を相手キャラに合わせて模索できるとよいと思う。

次には上記のシールドブレイクにおける戦略②シールド削りが高い技について紹介していこうと思う。カズヤの攻撃はシールド削りが30%以上のものがあり、そのどれもがシールドブレイクのフィニッシャーとして考えられる。(下図参照) どれもがシールドブレイクの択になりえるのだが長所と短所がありそれらについて解説していこうと思う。まずは最大のシールド削りを誇る下スマだが、発生が単発技の中では最も早く(17f)、これはマルキナのシールドブレイカー(19f)、ベレトスの下スマ(19f)、セフィロスの下スマ(21f)よりも早いため発生の速さとしては最低限持ち合わせている。加えて、単発技のため回避やジャストシールドで対策するのが難しく、当たったとして外ベクでなければ最風につなげることができる。また、先端判定があるものの横スマと違いこちらは先端判定が腕などの判定よりも優先されるため、間合いに気にする必要がなくコンボパーツでもないためOPによるダメージ低下を気にする必要もない。横スマも上記の単発技としての利点があるが、発生が遅く(25f)、先端判定がシビアのため安定して計算に盛り込むのが難しい恐れがある。雷神拳は立ち回りにおいて最風とのタイミングずらしや対空などOPがかかることがあるのでシールドブレイクのフィニッシャーとしてそのあたりに注意が必要であろう。多段技ではあるが、他には踵切りがあげられる。コンボパーツなのでOPが少し気になるところではあるが、発生が10fと単発技よりも速く1段目がヒットしていれば最風につなげれるのが強みだろうか。奈落旋風は踵切りと同じ発生でかつ、コンボパーツではなく、当たれば高%ならば撃墜技にもなるが、下スマと比べてシールド削り値が5%低いのが大きく影響するかもしれない。

最後に、これらのパーツが当てられる状況について考察していこうと思う。まず、Riddles選手のGenesis8からDoubleDownまでの全試合とTea選手の昨年から今年のDoubleDownまでのオフライン大会においてカズヤを使用した全試合から、実際に相手にガードをさせて直後または相手の一行動以内にさらに攻撃を与えることに成功した例を抽出しながら状況や技選択について絞っていこうと思う。まずは、各選手のシールドブレイクの回数だが、計測期間中に各選手それぞれ2回達成している。Tea選手は台上に空後その場回避でつかみをすかしてからの最風と崖端において踵切りシールド固め読み下スマの2回。Riddles選手は最風シールド固め読み最風と崖端でのシットジャブ2連からのシールド固め読み下スマである。また、今回の検証で判明したのは9割以上の例において3つの状況に区分することができ、①崖端での固め②台降りでの空中攻撃③台上への固めこの3つの状況で発生していたことである。状況とそれまでの相手の対応に応じて自分なりの択を整理する必要があるかもしれない。

補足で最速風神拳をガードされた後の展開についてシールドブレイクの観点からみていく。OPのかかっていない最速のシールド削り値は20.23%であるが、シールドの回復量は1Fごとに0.067%回復していくため、下スマで割れない%まで回復するには166f(約2.7秒)かかり、たとえOPの半分が最風に埋め尽くされてなお約15%もあるため下スマ圏外のためには88f(約1.5秒)必要である。相手の択を見てシールドされてもいいから攻撃を当てる前提ならこれくらいの猶予の間シールドブレイクの択があるということを頭に入れておくとよいかもしれない。

今の最風を当ててガハガハ言いながら即死ができるカズヤも最高だけど、さらにシールドブレイクまでできると個人的にはさらに楽しみが増したので今回みんなに知ってもらおうとコツコツとultimatefaramedataやultimatehitbox、スマブラ検証wikiをみながらトレモと遊んで見ました。拙い文章ですが、読んで楽しんでいただけたら幸いです。

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