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【没】ほじほじ道中膝栗毛(未完成)

俺は冴えない40代独身の万年平社員のサラリーマン。自分なりに努力しても「空気が読めない」「気が利かない」と陰口を叩かれ、今年シアトルから転勤になった女課長からも、きつく叱られる日々だ。

「課長、昨日資料をメールしたので、目を通していただけますか?」
「了解。あーあなたのこのメールのタイトルから分かりにくいわ。もっとわかりやすく書くことはできない?佐藤さんの資料参考にしてみて」

は?入社2年目の佐藤を参考にしろ?俺は佐藤に仕事を教えてきた立場なのにふざけんなよ。

「あ、はい」俺はかなり不服な態度をした。
女課長は、ギョロっと俺の方を見て、またパソコンに目線をうつした。

俺も態度に出しすぎたとは思ったが、これくらいの態度しておかないと舐められるからな。ちょうどいいぜ。

ピコーン。メールが届きました。
「会社に不満がある方必見!今すぐここをクリック!!」

迷惑メールだ。
会社に不満?あるよ!当然。
もしもこのメールを開いてしまい、パソコンがウイルスに侵されようが、情報が流出しようが俺は会社員だ。守られる立場に俺はあるからな。俺の失態は、全部女課長のせいになればいいさ、俺はもうこの会社に未練はないし、どうせやめるつもりだ。

大体、会社のメールにそんな迷惑メールを送ってくるなんて、送り主もどうかしているぜ。

よし!(クリック音)

(ハイトーンボイス)
「ようこそ。あなたは会社に不満があるようですね。具体的にどんな内容か聞かせてもらえますか」

「うわぁあああ、なんだこれは。今の不満を全部ぶちまけてやるぜ。えっと、俺は女課長に
舐められて、成果を出しても自分の手柄にし、みんなの前で俺を注意し、辱め(はずかしめ)にあわせてくる、あと一緒になって2年目の佐藤が俺をバカにした目で見てくる、ほかには、、、」

(ハイトーンボイス)
「承知しました。あなたのお悩み解決します!今週末、あなたは旅に出てください。朝9時。集合場所は東京駅丸の内南口改札です。」

「あ?今週末かぁ、予定が何もなかったし、行ってみるか」

「東京駅着いたぜ。俺はこれからどうしたら?」

(ハイトーンボイス)
「さぁあなたは、これから新幹線に乗りお伊勢を目指してください。伊勢に行くには、まず名古屋を目指してください。」

俺は東海道新幹線の切符を買い、E席に座った。富士山が窓から見える席だ。熱海駅を通過し、富士駅あたりで富士山を撮影してみたが、何度もトンネルや囲いの塀があり、うまく撮影ができなかった。

東京から約1時間40分で、名古屋に到着した。なんだかとてもジメっとしている。「きしめん」と書かれた駅のホームにあるお店で、立ち食いそば、いやきしめんをいただきたくことにした。時刻はまだ昼前だ。

「すみません、今から伊勢神宮に行きたいのですが?」と、駅員に尋ねる。

「ここから伊勢に行くには「近鉄電車」に乗って「五十鈴川(いすずがわ)駅」を目指してください。五十鈴駅から、バスで6分、伊勢神宮に到着しますから。詳しくは五十鈴駅で聞いてください。」
「ありがとうございます。今からまた2時間くらいかかるのか。」

ネットで調べたところ、本来は外宮を回って、内宮を回るのが正しいルートのようだ。
でも俺は、食べ歩きがしたいし、おかげ横丁、おはらい町のある「内宮」を目指すことにした。
東京に比べると建物が低いな。

ピコン

未完成トーク

これはあえて未完成として残しておく。

シダちゃんに提出した作品と後半は同じ風景なのだが「奇妙」をどこに入れ混ぜるか書きながら考えていた。夜のテンションで、前半の描写を長く入れすぎて、読み手はもちろん長くて大変だろうし、聞き手にとっても長いと聞きにくくなってしまうのではないかと思い、途中で「没」とした。

私の朗読ではよくある話。一度で書き上げたことは無いんじゃないかな。

書いてみて、やっぱりこっちで、とか修正を繰り返しているし、その時に気分やテンションの問題もあり、時間がかかることが多い。

奇妙な点

奇妙を決めてから書き出したわけではないので、この作品には奇妙が含まれていないのですが、怪しいメールの差出人がその恨みを持っている女課長だったらどうか。その女課長は、本当は俺のことが好きでそういった態度をしているのではないかとか、妄想までしていたんですけど、如何せん文章が長すぎた。

工夫した点

あまりセリフを多く入れる朗読を書いたことがなかったのですが、今回は少し入れてみました。これはアフタートークでも言おうかなと思っていたのですが、シダちゃんの声には登場人物のセリフがあると物語として、とてもいいですよね。追加された機能のハイトーンボイスとか使ってもらえば、新しい試みだな!って思っていましたけど、提出した作品には使うような指示はしませんでした。次回、それも視野に入れて提出してもいいかも。

シダちゃんのアフタートークライブのあと、提出した作品のアフタートークnoteを公開予定です。

それでは、また。