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Uber等、gig法案でカリフォルニア州を訴えるーギグ法案は違憲だと主張

UberとPostmatesは昨日カリフォルニア州を連邦裁判所に訴えた。訴状ではカリフォルニア州で来年施行される予定の通称ギグ法案が違憲と見なされるべきであると主張している。

  追記: 連邦地方裁判所は、2月10日にこのUberおよびPostmatesの仮差止請求は棄却した。裁連邦地方裁判所は、労働基準法が適用される低所得労働者の大多数の労働条件を向上させる法律の正当性に理解を示す一方で、独立契約を享受しているごく一部の労働者の利益を守ることは、低所得の大部分のギグワーカーの権利を守ることよりも優先するとした。そして政府や立法機関がこうした労働者に対する公正さを担保するために公益の観点からギグ法案のような法律を制定することは十分許されるとの立場を示した。https://www.ft.com/content/8e2a8f44-4c54-11ea-95a0-43d18ec715f5


下院法案5号(AB5)は今年初めに発効し、企業が労働者を個人事業者として分類することに制限を設けた。これは、請負業者を保護する目的ではあるが、一部のフリーランサーは、職の機会と報酬を得る能力を制限するものであると批判し、ビジネスモデルがギグワーカーに依存しているテック企業も同様の立場をとっている。

米国時間2月10日に発行され裁定で、カリフォルニア中央裁判所のDolly Gee判事は、裁判所は「労働基準法が適用される低所得労働者の大多数の労働条件を向上させる法律を制定しようとする立法機関の選択に批判すべきことはない。これは独立契約を享受しているごく一部の労働者の既存利益を守ることに優先する」と語り、「公正さと公益の観点から国がこの法律を制定することは許される」と付け加えた。

UberとPostmatesは裁判で、AB5が米国およびカリフォルニア州憲法の複数条項に違反していると主張しており、ライドシェアリングおよびオンデマンド配達の労働者の分類について、他の20以上の業界の労働者と同等の適用除外があってしかるべきだという。

正式名称AB5法案でギグ法案として知られるこの法案は、今秋カリフォルニア州議会で賛成多数で可決され、来年の1月1日に発効する予定だ。この法案はギグワーカーに頼るスタートアップにとっては大きな逆風であるとされており、カリフォルニアに本拠地を構える多くのスタートアップにとってどのような影響を及ぼすのか注目があつまっていた。原告は訴訟の審議中AB-5を差し止めするよう要求している。訴訟にはギグワーカー2名Lydia Olson(
リディア・オルソン)氏とMiguel Perez(ミゲル・ペレス)氏がが共同原告として名を連ねている。

ロサンゼルスのカリフォルニア中部地区連邦地方裁判所に提起された訴訟によると、新たに成立したこのギグ法案が従業員としてではなく、自営業としてビジネスをする選択肢を労働者から奪っており、労働者の憲法上の権利を侵害していると主張している。

また、AB5は産業間で「不合理な区別」を引き出し、不公平であるという点も指摘した。たとえば、直接販売員、ネイリスト、ヘアスタイリストはAB5の法案の適用は免除されるが、ライドシェアや配送業者に対しては適用されるのは不公平であると主張しているようだ。実際新聞業界などはロビー活動により法律の適用が1年間伸びるなど、業種によっての適用には一貫性はないのは事実だ。逆にネットメディアのVox Mediaはギグ法案に対応するためにカリフォルニア州内のフリーランサー数百人を解雇するなどの対応に追われた。

FT: Uber and Postmates sue California over labour law

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