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71日間地球ひとまわり(21)クロアチア、青色に引き込まれそう、プリトヴィッツェ湖群国立公園

スペインのバルセロナを出発後、目指したのはアドリア海の東にあるクロアチアの首都バルセロ案。アドリア海を挟んでイタリアの東側にある。
かつては旧ユーゴスラビア連邦共和国のひとつであった。
飛行機で2時間程度である。

クロアチアに行ったのはこれで3度目。
なのでザグレブの市内観光は以前にしたことがある。
じゃあ、世界遺産に指定されたドゥブロブニーク等アドリア海沿岸の都市を目指すのか?
と言われると、訪れた時期は夏のハイシーズン時期。
EUの中で物価が安い地域と言えども、円安のこのご時世、負担は馬鹿にならない。
そこで、ザグレブに最小限滞在し、ずっと行きたかった場所に日帰りで出かけることにした。
それが、プリトヴィッツェ湖群国立公園である。
地図の★のついた場所である。

公園の名称が示すように美しい湖と自然が残る公園で、敷地内を歩くとなかなかいい運動になる広さのようだ。

土曜日の夜にザグレブに到着。
現地の天気予報を確認し、到着翌々日の月曜日に出かけることにした。

入場チケットは現地でも買えるそうだが、ネットで予約をするのが確実と聞く。
開園早々の早い時間を狙ったが開いていたのが11時。
しかもメインゲートのゲート1入場でなくて、出口側のゲート2。
ゲート1の予約に空きがあるのが13時。
日帰りしたいので、なるはやで入場できる11時のチケットを予約。
現地までの距離は130キロ。
バスに便が少なからずあるので、バスの座席も予約をする。
便利になったな。

翌日日曜は天気予報通りの曇り空。ザグレブ市内を町歩きする。
そして月曜日、朝起きると空は晴れ渡っていた。
宿からバスターミナルまではトラム(路面電車)で数駅、15分程度。
しかし興奮した朝早く目覚めたので、バスターミナルまで歩くことにした。
歩くこと40分。バスターミナルに到着。

窓口でゲート番号を聞いたのち、売店で昼ごはんのパンと飲み物を調達。
更には朝ごはんのパイを購入し、ベンチに腰掛けて朝ごはん。出発時間少し前にゲートの向かいバスに乗る。
目的地までバスで1時間半弱。

ザグレブの町を抜けてからは牧歌的な風景が続く。


そして、ゲート1でバスは停車し、最後にゲート2に到着。ゲート2の入り口に向かい、予約済みのバーコード情報を提示して入場。

公園内の地図。

ゲート2から入場した場合の主なコースは4通りある。
16時のバスで戻る予定だったので(このバスしか空いてなかった)、滞在時間は5時間程度。スタッフの方にどのコースが妥当かと尋ねた。手短なコースかと思ったが、スペイン巡礼で毎日20キロ程度歩いていた旨を伝えた。「船で湖を横切るHコース(4~6時間、9キロ)が大丈夫じゃない」と言われた。

一か八かでバスに乗れなかったら困るなと思いつつも、再び訪れる機会がいつになるかわからない。
「なるようになるだろう」
ちょうど、アクセスポイントまで移動する園内送迎用バスがやってきたのでバスに乗って移動する。
※歩いても移動できるが時間を短縮したいので送迎バスを利用した。

バスを降りて、まずは湖のそばを歩き始める。
初っ端から目を奪われ光景が目に留まる。
ここでいちいち止まっていると時間切れを起こすぞ。
ささっと写真を撮影してから、歩き始める。
まるでタイムトライアルのようだ。

湖のそばを通り、時に木立の合間を抜けて道は続く。

少し歩くと道は登り道に。
ゆっくり歩く人日をの脇を、「Excuse」しながら速足で通り過ぎる。

山道を登り、少し歩いて下りきるとまた別の湖が見えてきた。

さっきの湖よりも湖面が青く感じる。
光の加減なのだろうか。

ここも、手短に写真を写してから、本道に戻りひたすら歩く。
湖の間を縫うように、小道は続く。

天気がよいのと透明度が高いから、湖の底までくっきりと見える。
これと似たような光景を北海道東部のオンネトーで見たことがある。
オンネトーは曇天の空の夕方近くだったので、もっと寂寥感がありドキリとしたことを思い出す。

こちらは、あっけらかんとするぐらいに明るい。
しかし、水底に横たわる木々は命を終えた木々。
少しず朽ちて、湖に消えていくんだな。
そんなことを考えながらも、先を急いだ。

湖のそばを通り抜けると、再び森に入る。
バカンスシーズンだからだろうか、カップルの他に家族連れも多い。
あと犬を付いている方々を散見する。
日本だと犬を連れ込めないところがあるから、結構新鮮な光景である。
人間は遊泳禁止だが、暑いからもあり、犬は湖畔で水に浸かっていた。

再び坂道の上り下りを繰り返すと船着き場に着いた。対岸に渡るボートの発着場である。

出発が近づいていたのだろうか座席はほぼ満席脱た。
親子の間に席がひとつ空いていたので、座らせてもらう。
数分と待たずに船は出発する。

移動時間は10分足らず。
食事をするもの、写真を撮るもの、船主に立って風景を眺める人など様々。
私は湖畔の光景を眺めながら風を感じていた。

そして対岸の船着き場に到着。
まずはトイレがあるうちにトイレに立ち寄る。
ここは土産物屋や食事ができる場所もある。

時計を見ると予定よりも少し早めに歩くことができていたようだ。
空いているベンチに腰掛け、カバンから水と本を取り出して昼ごはん。

おいしそうなものがあれば買おうかと思ったのだが何よりも長蛇の列。
加えて観光地だからか値段もお高め。
それならばザグレブに戻ってからおいしいものを食べた方がよさそうだ。
持参したパンで食事を済ませた。

食事を終えてひと息ついたのち再び歩き始めた。
この地点から先はゲート1から入ってきた方々と道をすれ違うことになる。
ゲート2から入るとしばらく湖が続いたのち滝のあるゾーンを歩く。
それに対してゲート1から入ると滝を見てから、湖沿いを歩くことになる。
私はゲート2からスタート組なので、この後滝を見ながら散策することになる。
滝があると言うことは高低差があることを意味する。
急な道でも、歩きにくい道でもないが、いかんせん立ち止まり景色を楽しんだり、写真撮影する人がたくさんいる。
自然とさっきまでよりも歩くスピードは遅くなる。

湖のそばを歩き、登りの道を歩き続けると最初にまじかに見えてくる滝。
記念撮影スポットである。
人々は立ちどまり、写真撮影を開始する。
なので、列ができていた。
私は離れたところから、自撮りなしの滝の写真撮影だけで済ませる。

更に登り道を歩くと、通路の横に岩肌から落ちる水しぶきが目に留まる。

そして、ほとんどの人々が立ち止まる場所が。
何があるのだろうと遠目に見えてきたのは、先ほどよりも規模の大きい滝。

せっかくなので私もここでは記念撮影をした。
自撮りだと臨場感が出ない。
通りすがりの人に撮影をお願いする。
「それってリスキーじゃないの?」と思うかもしれない。

旅先でよくやることだが、グループなどを見つけて先に自分の方から、
「写真写しましょうか?」と声をかける。
そして相手の動向を確認した上で交代で写してもらっている。
これだとスマホを持ち逃げされことはない。
というよりも、私のスマホはアンドロイドの少し前の型式。
他の方々の持っているスマホの方が新しいタイプだったり、スペックが良いものを持っていることがほとんどである。
なので狙われる確率は低い。

滝がある場所は折り返し地点でもある。
滝を眺め終えて、もと来た道を戻る。

帰り道は一転して登り道が続く。
お互いに道を譲りあいながらすれ違い、階段状の道を登る。
往路はスルーしていた風景が目に留まる。面白いものである。

しばらく登り坂を歩き、振り返ると往路に歩いてきた道のりが眼下に広がる。
さっきとは見え方が異なる。
思った以上に高低差があったんだな。今更気づいた。

周遊コースを歩き終えて、園内周遊バスのバス停で送迎バスが来るのを待つ。
案内所の方に尋ねると数分前に出発したばかり。あと15分程度待つ必要があるそうな。
ここからすぐの場所にあるゲート1から退出して帰りのバスに乗ると、歩かなくてよいので楽である。
しかし帰りのバスは先にゲート2前のバス停に停車する。
この時間だと乗り切れないことはないけれど、やはりリスクは避けたい。
帰りのバスの時間まで余裕もあるので、ゲート2に向かうことにした。

15分後に送迎バスがやってきたので、バスに乗車してゲート2に向かった。
ゲート2に到着後、先ほどは見えなかったゲート2の案内所付近を散策した。

バスの時間が近づいてきたので、バス停に移動して帰りのバスの到着を待つ。
定刻より20分遅れでバスが到着。
帰りのバスは特急バスでなくて各停のバス。2時間近くかけ、ザグレブを目指してバスは走り続けた。
途中、いくつもの畑が道路脇に広がっていた。


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