71日間地球ひとまわり(22)クロアチア⇔スロベニア、バスと鉄道、国境超えの勝者は
クロアチアの首都ザグレブで3泊滞在した後に向かったのはスロベニアの首都リュブリャナ。距離にして120キロ程度。
さほど離れている感じはしない。
かつては同じユーゴスラビア連邦の国だったのだから。
公共交通機関を使っての移動は、①バス、②列車がある。
便が多いのはバス。ただし値段は鉄道の方が安い。
クロアチアの宿泊先で
「スロベニアに行く場合、バスと列車のどちらを使うのがよいか?」と尋ねた。
だれもが同じように答えた。
「そりゃバスだよ。時間が正確だし、便数も多いから」
列車については、「時間が正確じゃないからすすめない」とこれまた同じように言われた。
なので、クロアチア→スロベニアに移動するときはバスを選択。
翌朝のバスに乗ってスロベニアに向かった。
所要時間は2時間の予定。
ただし交通事情と、国境越えにより時間が予定通りじゃないこともあるとのこと。
ザグレブのバスターミナルを出発し、バスは市街地を抜けて郊外の道を走る。1時間半ぐらい走るとバスは停車した。
まるで高速道路の料金所のような感じ。
ここが国境である。
バスの運転手にバスから降りて各自で、出国→入国手続きを終えるようにとのこと。
バスは先に手続きを済ませてからスロベニア側の車寄せで待っているとのこと。
まずはクロアチア側の窓口で出国審査を受けた(さっさと終わった)。
そのままスロベニア側に歩いて移動。
そしてスロベニア側の窓口で入国審査を受けた(こちらもスムースに終わる)。
私はバスの座席が前方だったのでほぼ待たずに出入国審査は完了。
スロベニア側に停車しているバスの前でドアが開くのを待ってた。
乗客がひと通り出入国審査を終える頃に、バスのドアが開いて再び乗車。
そのままスロベニアの首都リュブリャナに向かった。
所要時間は1時間弱。
そして、スロベニアに4日滞在したのち、再び国境を越えてクロアチアに戻った。
※スロベニアの話は改めて投稿予定。
スロベニアの首都リュブリャナの宿泊先で、クロアチアの時と同じように
「スロベニアからクロアチアに向かうときに、バスと列車の移動のどちらがおすすめか?」
と尋ねた。
面白いものでスロベニア人たちの答えは、
「それば列車でしょう。安いし、時間が正確だし」
数人に尋ねるとみな同じ答えだった。
ちょうど往路でバスだったこともあり、復路は列車で国境越えを選んだ。
スロベニアのリュブリャナ駅を午前8時ごろに出発する列車で移動する予定だった。
プラットフォームで待てども列車はやってこない。
ホームの向かい側、スロベニアの国内列車は定刻で運行しているのに。
さすがに出発予定時刻を15分過ぎても、列車の姿すら見せないと乗客もざわめき始める。
通りかかった駅員に尋ねると、遅れているらしいがどれぐらい遅れるかはわからないとのこと。
結局1時間近く遅れて列車は入線。
座席指定がなかったので、めぼしいところに腰掛けて網棚に荷物を載せた。
ちなみに座席はすべて個室タイプの6人掛けだった(車両は2等のみ)。
座席に座ってぼんやりと外を眺めていた。
スロベニア人があれだけ列車は時間に正確だと言っていたのに、1時間近く遅れたのだろうか?
と考えていて目に留まったのが社内の注意書き。
「クロアチア国鉄」の表記があった。
「なるほど、運営がクロアチア側だったんだ」
じゃあ、クロアチア人が話していたように、時間に不正確なのもありうるかな。
私の他誰もいなかった個室も、途中駅から人が乗ってきて一時的には満室になる時もあった。
1時間ほど列車は走り、ある駅ではほかの駅よりも長時間停車。
同じ個室にいた乗客に尋ねると、スロベニア側の国境の駅らしい。
待っていると警察官が個室を巡回してきた。
パスポートを渡して中身をチェックし、問題がないようだったら出国スタンプが押される。
ひととおり出国検査が終わると警察官たちは、列車から降車した後、出発。
次の駅、クロアチア側の国境の駅に到着した。
ここでは、クロアチア側の警察官が乗車してきた。
そして先ほどと同様に各個室を周り、パスポートの提示を求める。
提示すると内容を確認し、問題がないと入国のスタンプを押印される。
こちらもスロベニア同様に、ひと通り審査が終わると警察官たちは列車から下車。そして列車はクロアチアを縦断する。
1時間程度列車が走ると大きな建物のある市街地に近づき、終着駅のザグレブ中央駅に到着した。
結局予定よりも2時間以上遅れて、ザグレブに着いたのは13時過ぎ。
「こんなことならばバスを選択すればよかったかな?」
と少し後悔しながらも、ザグレブ駅を出て宿に向かって歩いた。
まあ、明るいうちに到着したので良しとしよう。
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