宝塚素人が見たfff(から妄想したあれこれ)

最初に言っておきます。これはfffという作品についての「この役者さんが素晴らしかった!」とか、「この場面がよかった!」という純粋な作品の感想は一切ありません。ベートーヴェンとMAをこじらせた面倒くさい女が観劇中に妄想した脳内大騒ぎな感想です。

そういうわけで、純粋なヅカファンのみなさまごめんなさい。

さて。

12月に、Op.110、No.9というベートーヴェン作品と2作見たので、今季上演されるベートーヴェン作品ということで、見てみたかったfff。退団公演ということもあり、チケット入手困難と聞いていましたが、なんとか最後のチャンスでチケットを手に入れられました。

そんな宝塚素人から見たfffの感想。

ひとことで言うと、「MAの後日談(エリザ、M!、レミゼ風味)オペラ座風メロディーを添えて」といった感じでした。

オープニングから天国の門が開いて「え?なにこれ白エリザ????しかも、ベートーヴェンの話なのにモーツァルト?」という戸惑い。そこに突然マリー・アントワネット様が現れ、「ギロチンで処刑されちゃったの?」とか、いくらかつてプロポーズしたことがあるとはいえ、気軽に話しかけるな小童!王妃様に話しかけていいモーツァルトがいるとしたら、それは井上か古川かの2択だぞ!みたいな気分になりました。

でも、あの門をくぐったら満面の笑みのルイが待っているのね……。と、MAのギロチンシーンからエンディングの間が補完されたような気持ちになり、門をくぐって行ってしまわれるときに、「よしよし、王妃様はおまえのものではないぞ、小童!」とスッキリした!

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↑天国に到着したマリー'Sを迎えに来たルイ陛下(尊い)。

そのあと、フェルセンみたいな人とマルグリットみたいな人がたくさん出てきてなんだか大変そうに踊っているし、天国はほのぼの幸せゾーンだけれど、地上はつらいね大変ね!マリーは苦しみから解き放たれてよかったのかもなぁ……と、パリに残された人々に思いを馳せ、しかもアンジョルラスみたいな人が出てきて旗まで振っているし!これで時代がMAからレミゼに流れたんだなぁ……と、時期的にも変な感慨が。

そして、フランツⅠ世陛下?それは誰?マリーパパのフランツ・シュテファンさんのことじゃないよね???またそこで混乱。あとで調べたら、こちらに出てきたフランツさんは、マリーパパの孫でしたね。

あと、ルートヴィヒが「ルイ」と呼ばれているので心情的に大混乱。No.9の時は「ルイス」呼びだったけれど、「Louis」をどう日本語訳するかという話ですよね。

しかもなんだ?この謎の女とやらは。アマデちゃんな女トート閣下ですか?実態がない本人の脳内幻想という解釈でいいの?

ルートヴィヒさん、やたらと人(謎の女)遣い粗くて、シシィもトート閣下のこと、このくらい都合よくこき使ったらよかったのでは?と思いました。「男は意外といいカモかもね」ですよ。あと、閣下が女性なだけで?、こんなに明るいハッピーエンド?になるんですね。

あと、ベートーヴェンがメインで歌う曲、一部、オペラ座のメロディーに似ていません?劇場に入ったとき、なんで自動演奏ピアノでオペラ座のメロディーが流れているんだろう?と思ったのですが、この曲だったのか!と理解した。

ベートーヴェンものとしては、Op.110とNo.9が、両方ともベートーヴェンその人に焦点を当てていて、周囲の人が語るベートーヴェン(Op.110)と苦悩する本人(No.9)という違うアプローチで、描かれていない部分をそれぞれが補完する意味で、同じ時期に見るのにとても親和性の高い2作品だなと思っていました。ベートーヴェンの裏と表という感じ。Op.110にベートーヴェン本人が出てこなかったのも、親和性の理由のひとつだと思う。

fffは、個人というよりは、時代的な背景に焦点が当たっている作品で、2作品との親和性はそれほどなく、個人的にはMAとの親和性がとても高いなと思いました。ナポレオンのイメージがオルレアンと重なったり。MAの後の時代を描いた続編みたいな感じでスッと落ちた。MAを引きずった時期に見たこともあるかと思います。

ただ、ゲーテが出てくるシーンでは、その後ろに万里紗ちゃん(Op.110の。役名忘れた)の存在を感じましたね。万里紗ちゃんは本当に印象が強い。あれ?ボヘミア旅行って時系列的に……???とかなりながら。あと、謎の女、リースくんとは絶対に気が合わなそうですね。そもそも、リースくんは同担拒否のベートーヴェン強火担なので、ベートーヴェンの女は全員嫌いだと思いますが。

ただラストの印象は、No.9とfffが共に第九の最後のコーラスの部分を使っていることもあって、違うアプローチから始まって同じところに着地したなという気がしました。ベートーヴェンものの終着点はここなんだな、という感じ。

作品としては、面白かったしよかったです。ただ、もう少し人物背景を知って見るべきでしたね。登場人物が多くて、誰が誰だかわからなすぎて。

そんな感じの、これまでに見た舞台作品を引きずった感想でした。すみませんごめんなさい。

おまけ。

シルクロードは、トップコンビにめちゃカップル感があってよかったです。あーなるほどね!これは人気なのわかるわ!と思いました。カップル度がスリルミー!って感じでよかったです。最後まで引きずった感想で締めます。

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