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京急電鉄×沿線ママコミュニティ「京急沿線子育て 応援ネットワーク Weavee(ウィービー)」を開設!

※この記事は、2023年6月6日にKEIKYUS編集部によって取材および執筆されたインタビュー記事です。

京急電鉄では、子育てがしやすい沿線のまちづくりに取り組んできました。その一環として、今年5 月に、株式会社わたしたちと共同で「京急沿線子育て応援ネットワーク Weavee(ウィービー)」を開設。両社以外に沿線各エリアの8団体が連携し、子育てサークルやコミュニ ティが連携するネットワークの構築を目指します。
京急電鉄 新しい価値共創室 エリアマネジメント推進担当課長補佐の齊藤淳子さん、株式会社わたしたち 取締役のたけおかのぞみさんに、開設の背景や今後のビジョンについてお聞きしました。

よりみちガーデンにて、たけおかさん(左)と齊藤さん(右)


―「株式会社わたしたち」は、どのような活動をされているのでしょうか?

たけおか:株式会社わたしたちは、ママたちがラジオ番組制作に挑戦する「ママ夢ラジオ」を全国のコミュニティFMで展開しています。2018 年にスタートし、現在までのべ 28 拠点・400人あまりのママたちが参加してきました。そうやってつながったママたちは、さまざまなスキルをもっていて。ママクリエーターたちのつながりとスキルを活かして、企業のPRや広報、Web 制作、デザインなどを請け負うようになり、現在に至ります。


―ご自身も、横浜市金沢区で子育て中のママでいらっしゃるのですよね?

たけおか:はい、2児の母です。私は元・看護師で、結婚して能見台に暮らすことになったのですが、周辺に知り合いがいなくて。長女を出産後は引きこもり状態になってしまい、孤立して鬱々と過ごす日々を送りました。その状況を脱することができたのは、産後5 ヶ月ほどが経った頃。区役所の取り組みを通して同じくらいの子どもがいるママたちとのつながりができて、一緒に出かけたり集まったりするようになり、近所に知り合いがいること、つながりがあることってこんなに素晴らしいことなんだと実感しました。自分の実体験が、今の活動の原点になっています。

「ラジオは、経験もスキルも人脈もないところから始めた」と 当時を振り返るたけおかさん


―京急電鉄とわたしたちとの連携は、何がきっかけだったのでしょうか?

たけおか:昨年、能見台で行った移動式子ども食堂の実証実験に携わったことをきっかけに、京急電鉄のエリアマネジメント推進担当の方とつながったのが最初です。富岡・能見台エリアのおかまちプロジェクトと一緒に何かできるといいよねという話になりました。地域のママクリエーターたちは、どうしたら自分たちの活動を広げられるか、スキルをより活かせるか、企業とつながれるかがわからない...という課題を抱えているんです。京急沿線で活動しているママコミュニティもあったので、京急さんとつないだら広がりそうだなと思いました。

齊藤:京急電鉄では、沿線のエリアマネジメント構想「COCOON プロジェクト」を推進し、沿線の活性化やつながりづくりに取り組んできました。沿線の価値を高める活動を通して、地域ごとに子育てサークルやコミュニティがあり、すごいママたちがたくさんいることを実感していたんです。たけおかさんと出会い、点と点とをつなぐハブがあることで新たな価値が 生み出せるのではないか、一緒にやってみようよと意気投合し、Weavee の開設に至りました。ちなみに、Weavee は「weave(織る)」と「we」を掛け合わせた言葉で、共につながりを作り上げていくイメージを表現しています。

アイデアを出し合いながらプロジェクトを進めます


―Weavee では、具体的にどのような活動を行うのですか?

齊藤:Weavee 全体の取り組みとしては、ママクリエーターたちが自分の好きなこと・得意なことを活かした“コンテンツの地産地消”のビジネスモデルの創出を目指しています。地域には、コンテンツ作成やデザインなどに高いスキルをお持ちのままクリエイターの方が多くいます。子育てなどで忙しい合間を活かして仕事をすることができる環境づくりは沿線価 値の向上につながります。このほか、将来的にはママクリエイターサミットの開催、子連れ で利用できるコワーキング施設やコミュニティカフェの整備、ママクリエーター講座の開催 なども検討していく予定です。第一弾として、5 月〜7 月に COCOON ひろば平和島にて移 動式子ども食堂を開催しています。

たけおか:“コンテンツの地産地消”というのは、これまでであれば広告代理店に依頼するような制作物、例えば地域のお店の Web デザインやバナー広告の制作、地域の情報誌の制作などを、その地域のママクリエーターたちに発注するということです。ママたちの中には、やりたい人、できる人がたくさんいるので、発注したい人とつなぐ仕組みを構築したいと考えています。実際、ママたちがライターとして情報発信する地域のメディア制作やWeaveeのロゴマーク制作などのプロジェクトがすでに始動しています。Weavee を通して他の地域のママや京急グループ各社をはじめとした企業とつながれることで、出会いやビジネスのチャンスが広がることを期待しています。


―京急電鉄としての今後のビジョンをお聞かせください。
齊藤:今後は、鉄道とまちづくりが一体になった「新しい価値共創室」の強みを活かして、ハード・ソフトの両面において子育てしやすい沿線づくりに取り組んでいきたいと考えています。今年10 月から小児 IC 運賃を全区間 75 円均一にするなど、具体的な施策も決まっています。また、金沢区のよりみちガーデンのような拠点の整備も進めていきたいです。

「たけおかさんのアクティブさに刺激を受けている」という齊藤さん


―最後に、たけおかさんから京急グループ社員に、メッセージをお願いします。

たけおか:ママたちの活動に企業が入ってくれることの意義はとても大きいです。まちづくりの活動を駅で告知してもらう、とみおかーとを出してもらう、駅の空きスペースを有効活 用する、拠点を整備するといったことは私たちだけではできませんが、京急グループの皆さんのご理解とご協力があれば実現可能です。大事なのは、お互いの顔が見える距離、 話ができる関係性になること。気軽にアイデアを出したり相談したりできるようになればいいなと期待しています。

「Weavee(ウィービー)で沿線を盛り上げていきましょう♪」

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