見出し画像

大切な場所は心に

大学4年生で、もう授業もないため実家に戻ってきた。

私は自分が住んでいた土地が大好きだった。全部に思い出があるし愛着がある。だから離れるのが辛い。

実家に戻ってよかったこともたくさんあるし、いい機会だとも思うけど寂しい😔

自分のことを、放っておいてくれた場所だった。
自由にしてくれた場所だった。
その距離感が新鮮で、私は、ここだから勇気を出せた。

コロナで、ひとりぼっちで
友達もできなくて。
実家も遠くて

でもひとりぼっちだったからこそなんでもできた。
深夜に散歩したことは数え切れなくて、空気が澄んでて、私は息ができた。

ずっと空いてるスーパーがあって、そこで買い物をして、私にとっては必要な時間だった。

近くのコンビニは絶対空いてて、店員さんとも顔馴染みになった。でも絶対話しかけてこない。

映画館も、大きなお店もカラオケも近くにあって、病院も近くて、でも田んぼもあって、幼稚園も近くて程よい。図書館はめっちゃ大きいし綺麗。
飲食店もたくさんあった。

ひとりなのに、人を感じて、都会的な部分も田舎的な部分もある場所だった。

私は田舎出身だから、辛い時、退屈な時、カラオケや映画にすぐ行けることが新鮮だった。
綺麗な図書館で、たくさんの本があって、私は人類の叡智を感じた。

飲食店もたくさんあるから、ほんとに美味しいお店や、そこまでなお店も、通ったチェーン店も、私にとってはここまで選べることが新鮮であった。

私の地元にはない、ガチャガチャの森とか万代書店とかも、アニメなどをこういう簡単で遊べて、それが許容されているのかという新鮮な発見であり楽しみであった。

自分の感情を自由に感じて、自由に過ごすことができて本当によかった。

バイトもたくさん種類があって、わたしはたくさんの種類の単発バイトに行った。

単発なのに、色々な経験ができて面白かった。飲食、色々な工場、イオンでソーラーパネルの販売、アジサイ農家さんのお手伝い、イベントスタッフ、ゲーセンで商品を元に戻すやつ。

そこでも、踏み込まれすぎず、私の心地よい距離であった。ある種業務的で。

何時にどこに行っても良くて、何をしても良くて、なんでもできる

それが本当に楽しかった。
私を放っておきながら、受け入れてくれてありがとう。

私はこの世界で息ができるようになった。
息の仕方を学んだから。

離れても、大切な場所はずっと心に。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?