定年後の格差について

みなさん、こんにちは
私は現在44歳の現役会社員です。こんな私でも20年経てば現役を退く定年退職者です。
気が早いもので私は定年退職後の生活をすでに考えています。
というのも、現在ですでに現役を退いた定年退職者が年金だけで暮らしていくことが難しいため連日のようにハロワ(職安)に行って、日々就職活動をしているのを目の当たりにしているからです。
彼らはなぜ定年後も働かなければならないのでしょうか、それは年金だけでは暮らしていけないからです。


現在の状況について

約30年前の昔ならば定年退職時に退職金を3,000万円ほどもらい、余剰資金と毎月20万円以上の年金を享受しながら余裕を持って老後生活をおくることができました。
しかし令和5年度の現在では退職金は1,000万円貰えれば御の字、最悪の企業だと退職金を支給しない会社もあります。そして年金は国民年金と厚生年金を合わせても月に12万円ほど、地方で働いて暮らしている老人は月に8万円も行かない程度しかもらうことができません。
この悲劇的な状況で定年退職後も働き続けないと死ぬまでに資産が枯渇してしまうという事態になっています。

定年退職後の働き先について

今までホワイトカラーで仕事を頑張ってきた人間も定年退職をしてしまえば、今までのキャリアは生かせず肉体労働中心の働き口しかありません。
では、若い人がしたがらない肉体労働とは具体的にはどういった職業なのでしょうか。
具体的には警備員、ビル清掃員、マンション管理人、介護福祉士などを指します。
これらの職業は時期を問わず年中募集中で、65歳以上の多くのお年寄りが働いています。彼らが現役時代に真面目に働いていなかったから、と思ったらそうでもなく現役時代はバリバリの金融スペシャリストだったりメーカーの営業部長だったり華々しい経歴の持ち主だった人ばかりでした。
しかし定年退職をしてしまうとそういった現役時代のキャリアは全く役に立たず、誰でもできる警備員やビル清掃員と行ったような代替可能な仕事しか就職することができません。

現役時代から定年後を考えておく

誰でもそうですが現役の仕事はいづれ若い世代に引き継がなければならなくなります。その時に定年後の仕事(セカンドキャリア)をイメージしている人は日本人はほとんどいないと思います。
現役時代に定年後を意識する?そんなことをしたら本業が疎かになってしまうのでは、と感じるかもしれませんが人生100年時代に定年65歳はまだ人生の3分の2程度しか生きておらず、残りの3分の1の期間をどう生ききるのかを考えることはとても重要なことだと私は思います。
経済評論家の大江英樹さんは野村證券で過酷な現役時代を過ごしながらも定年退職後もなお多くの仕事をこなしているのは、現役時代から定年退職後の働き方や稼ぎ方を意識していたからだと言っています。
また同じく経済評論家の山崎元さんも現役時代は数々の転職を繰り返し、自分の価値が発揮できるのは経済評論家だということを悟って45歳辺りから定年退職後の働き方を考えていたと言っています。
つまり、定年退職後もそれなりに仕事をこなしている人というのは、現役時代に老後も働くために自分の付加価値を高め続けていた人ということになります。

彼らの言葉には非常に説得力があります。
私も彼らのように現役時代から定年退職後の仕事について自分は何ができるのかを考え続けています。

現役時代の仕事に固執しない

現役時代から定年退職後の仕事について考えておくということを述べました。
この意味は裏を返せば現役時代の仕事に固執してはいけないとも言えます。
定年退職後も警備員、ビル清掃員等で働いている人の特徴として、彼らは現役時代はもっと違った仕事をしていたはずです。
常に営業成績を残す金融マンだったり、内部監査や財務諸表を無難にこなす経理マンだったりしたはずです。
そのキャリアが定年退職後も求められているのかを考えると求められていなかったから彼らは代替の利く上記のような肉体労働の仕事にしかありつけないのです。つまり過去の栄光を定年退職後でも引きずっている。

定年退職後の仕事は現役時代で稼いだ業種とは全く関係のない新たな仕事をすることは分かっているのだから、どうせなら現役時代からそのスキルを磨いておいたほうが定年退職後に慌てて就職活動をしないで済みます。
人生を逆算して45歳辺りから本業の仕事はほどほどにして、(なんなら自分が行っている仕事を若手社員に少しずつ業務分担してもらってもいい)定年後でも稼げる仕事を自分で作ることに力を注いだ方が長い目で見て人生を楽しめるのではないかと思いました。

現役時代に悪い習慣を断ち切る

最近になって特に気をつけておきたいところが悪い習慣を断ち切るということです。
これは定年退職者のみならず現役世代にも言えるのですが、定年後の格差に巻き込まれないためにも悪しき習慣を断ち切る必要があります。

では、悪しき習慣とは何でしょうか?
私はパッと思い出すだけでも以下のようなことがあるのではと思いました。
心当たりのある方は要注意です。

  • 晩酌

  • パチンコ・競馬・宝くじ

  • キャバクラ・ホストクラブ・風俗・お水系の常連

  • タバコの喫煙

  • 外食(居酒屋含む)

上記のことは現役時代に知らず知らずのうちに作ってしまう悪しき習慣です。1回でもやってしまうと依存度が高くなかなか抜け出せることができないでそれなりにお金もかかってしまうものばかりです。
もし、現役時代に一つでも習慣化されていたら定年退職後も続けてしまうものなので期限を決めて辞めるようにしてください。

定年退職後の生活は現在で既に出ている

私たちの未来は残念ながら今以上に厳しい時代が来ることが分かっています。
RPGゲームで言うならばレベル50くらいでクリアーできた難所がレベル70になってもクリアーできないくらい難易度が上がっています。
国の年金制度は完全には無くなっていないかもしれませんが、今よりも期待できないことは確実でしょう。
だからといって何の対策もせずに今の仕事だけをしていたら大丈夫と考えていたらそれは現実を直視できていない、残念な人でしょう。

今までの日本での人生というゲームを攻略するのは簡単すぎました。
思考停止状態で毎日目の前にある仕事だけをこなしていれば勝手にお給料は増えて家族を養えて、安泰な老後をおくることができたのですから。
しかしそんな世界観は30年前にすでに終わっていて、今はどれだけ事前準備をして定年後についても収入を得られるかのゲームが展開されています。
それでも全世界から見たら日本に生まれただけで上位10%の富裕層に居るという事実を忘れないでほしいと思います。
失礼極まりない文章で申し訳ないですが、最後まで読んでくださりありがとうございました。
また世間を俯瞰して考えたことを不定期ですが更新していきたいと思います。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?