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オルタナティブ音楽ガイド 2020年ベスト50

2020年も音楽をたくさん聴いた。
Spotifyは毎年12月中旬頃にその年の実績を教えてくれる。それによると、2020年は1296組の新たなアーティストに出会い、音楽鑑賞時間は40000分を超えたとのこと。2020年にリリースされた曲だけでも600曲近くを新たに追加していた。
では、2020年にリリースされた、選りすぐりの50曲を紹介しよう。

Crush with LeeHi〈Tip Toe〉
2020年はアジアの音楽をよく聴いた。まずは韓国。トップシンガーのCrushとイ・ハイによるコラボレーション。最高にクールな一曲。

Sunwoojunga〈Idle Idle - Piano Version〉
人気アーティストをプロデュースしながら、自身もシンガーソングライターとして活躍するソヌ・ジョンアの新曲。ピアノと歌声が心地いい。

Cherry Coke〈ratherkillyou〉
韓国で注目される女性シンガーソングライター、Cherry Cokeによる新曲。BANKSやJessie Wareが好きなひとにおすすめ。

Eva Celia〈Love Within〉
この数年、インドネシアの音楽シーンがとても熱い。Eva Celiaはどの曲もクール。新曲はIndia Arieを彷彿とさせるアーバンソウル。

Rainych〈Say So - Japanese Version〉
Doja Catのヒット曲をインドネシア人のYouTuberが日本語でカバー。日本人が歌う日本語とは違う響きが新鮮で夏に何度も聴いた。

Jason Dhakal & LUSTBASS〈Heaven〉
今、フィリピンのインディ音楽シーンが熱い。マニラで活躍するLUSTBASSが手掛けた曲はどれもクール。ネオソウル好きにおすすめ。

Pamcy〈Yugyog〉
フィリピンのクラブシーンで活躍するDJ・プロデューサー、Pamcyによる一曲。ハウスやデトロイトテクノ好きにおすすめ。

Plastic Plastic〈childhood paradise〉
タイのインディシーンで活躍するバンド「Gym and Swim」のメンバー2人によるアーバンポップ。AOR好きにおすすめ。

YENTED〈Aloof〉
洗練されたサウンドが特徴的なバンコクの7人組バンドによる新曲。2020年最もリピート再生した一曲。PAELLAS好きなら気に入るはず。

Mime〈エメラルドグリーンの揺らめき〉
近年、国内外で盛り上がるシティポップシーン。2020年で一曲あげるならこれ。透明感と清涼感のあるヴォーカルとサウンドがクール。

HIMI〈Hit me in the morning〉
個人的に邦楽の新人賞をあげるなら2020年はHIMI。特にこの曲は夏によく聴いた。同じEPに収録されたSummervibezもクール。

CIRRRCLE〈TYO〉
東京とLAを拠点に活動するヒップホップクルー、CIRRRCLE。東京の雑多な雰囲気が表現されたサウンド、英語と日本語を交えたラップが最高。

Anderson .Paak〈Lockdown〉
海外のアーティストは自宅待機が続いても創作をやめなかった。世界中でウイルスが猛威をふるい始めた2020年初夏以降、よく聴いた一曲。

New Kids On The Block feat. Boyz II Men, Big Freedia, Naughty By Nature, Jordin Sparks〈House Party〉
80年代ヒップホップや90年代ポップス好きが熱狂したNew Kids On The Blockの新曲。各々が自宅で撮った映像で作られたMVが最高。

SZA & Justin Timberlake〈The Other Side(from Trolls World Tour)〉
ウイルス感染拡大で音楽シーンが停滞する中、2020年も多くのヒット曲が生まれた。一番聴いたのがこれ。ツインヴォーカルがクール。

Lennon Stella feat. Charlie Puth〈Summer Feelings〉
個人的に夏一番のヒットソング。スムースなベースラインにレノン・ステラとチャーリー・プースのヴォーカルがハマっていてクール。

THE LiFERS〈WAiTiNG ALL NiGHT〉
2020年最もよく聴いたダンスナンバー。THE LiFERSは現時点でほぼ無名だが、この曲を聴く限り今後ブレイクしそうな気がする。

Phony Ppl feat. Megan Thee Stallion〈Fkn Around〉
ネオソウルバンド「Phony Ppl」がメーガン・ザ・スタリオンとコラボレーション。スタリオンのラップが最高にクールなダンスナンバー。

Princess Nokia〈Green Eggs & Ham〉
女性ラッパーといえば、プリンセス・ノキア。女性のラッパーはみんな歌もうまいが、特にプリンセス・ノキアはメロウなフロウが最高。

Snowk & J. LAMOTTA Suzume〈Under The Moon〉
日本のダンスデュオ「Snowk」とネオソウル系のシンガー、J・ラモッタ・すずめによる新曲。月夜のフロアで聴きたくなる一曲。

Full Crate feat. Latanya Alberto & Uhmeer〈Getaway〉
オランダで活躍するアルメニア人によるダンスナンバー。ソウルフルなハウスミュージックに仕上がっていて、今っぽくてクール。

Midas Hutch feat. MAAD, JAEL & Jengi〈Hey Stranger〉
オランダの音楽シーンで活躍するプロデューサーが「モダン・ディスコサウンド」と呼ばれる新ジャンルを開拓した一曲。最高。

Reuben James feat. Col3trane, Jay Prince, Vula & Soweto Kinch〈My Line〉
宇多田ヒカルのアルバムでレコーディングメンバーを務めたREUBEN JAMESによる新曲。メロウなピアノとコーラスが心地いい。

Christian Kuria〈Too Good〉
アメリカで活躍するマルチインストゥルメンタルアーティスト、Christian Kuriaの新曲。夜中に一人で浸りながら聴きたくなる。

Sinead Harnett feat. EARTHGANG〈Take Me Away〉
イギリス・ロンドンで活躍するSSWのSinead Harnettによる新曲。浮遊感のあるギターと歌がクール。アリシア・キーズ好きにおすすめ。

Conor Albert with Marie Dahlstrom〈Undecided〉
ロンドンのマルチインストゥルメンタルアーティスト、コナー・アルバートがネオソウル系SSWのマリー・ダールストロムとコラボ。おしゃれ。

Her Songs〈4AM Disco〉
ネオソウル系女性SSW6人で構成されるグループ、Her Songsの新曲。こういう女性だけのグループって今までなかったし、新鮮でおしゃれ。

Brother Zulu〈Lights〉
Tom Mischが好きなひとに推したいのが、2020年にデビューしたBrother Zulu。ネオソウルの進化形という感じで、ブレイクしそうな予感。

Max Pope〈Just Friends〉
ロンドンの音楽シーンで活躍するマックス・ポープの新曲。メロウなギターと甘いヴォーカルがクール。今後ブレイク間違いなし。

Jacob Collier with Mahalia & Ty Dolla $ign〈All I Need〉
ロンドンの音楽シーンを代表するミュージシャンといえば、ジェイコブ・コリアー。高揚感のある曲で、ライブで演奏されたら大合唱になるはず。

Arlo Parks〈Green Eyes〉
ロンドンから世界へ進出したアーティストの中でも2020年はアーロ・パークスの存在感が際立っていた。どの曲もいいけど、やっぱこれかな。

beabadoobee〈Worth It〉
2020年、ロンドン出身で最も世界的にヒットしたのがbeabadoobee。90年代のオルタナティブロックを彷彿とさせる音楽性が最高。

Yellow Days〈Love Is Everywhere〉
初来日公演が最高だったYellow Daysの新曲。レイ・チャールズがネオソウルを歌ったら、きっとこんな感じだったのかも。とにかくカッコいい。

Shura feat. Ivy Sole〈elevator girl〉
イギリスのアーティスト紹介が続いてしまうが、Shuraがアメリカの女性ラッパー、Ivy Soleと組んだこの曲はソウルでポップで最高。

Young Gun Silver Fox〈Long Distance Love Affair〉
またもイギリスから。モダンソウル・バンド「ママズ・ガン」のメンバーらによる新曲。スティーリー・ダン、キリンジ好きにおすすめ。

Kate Bollinger〈Grey Skies〉
2020年もSpotifyのおかげでいろんな音楽に出会った。その中でもケイト・ボリンジャーは特にお気に入り。聴いているだけで溶けてしまいそう。

Joyce Wrice feat. UMI〈That's On You - Japanese Remix〉
ソウル系SSWジョイス・ライスが、英語と日本語詞を織り交ぜて歌うUMIとコラボ。色気のあるサウンドとヴォーカルがカッコいい。

Jenevieve〈Baby Powder〉
インディーR&Bシーンで注目され始めたジェネヴィヴの新曲。最高にメロウで気持ちよくて何度も聴いた。なんておしゃれなんだろう。

Queen Naija〈Butterflies Pt. 2 - Acoustic〉
R&Bシンガーソングライター、クイーン・ナイジャの新曲アコースティックVer。ローリン・ヒルを彷彿とさせる歌声とギターがいい。

Secret Rendezvous〈Back in the Day - Acoustic〉
アコースティックの曲でもうひとつ推したいのがこれ。オランダをベースにするデュオによるネオソウルナンバー。原曲もカッコいい。

Sam Wills feat. Honey Mooncie〈Traingazing - Acoustic〉
もうひとつアコースティック曲を。ネオソウルシーンで注目されているサム・ウィルズが女性SSWを迎えた一曲。ピアノの旋律が美しい。

Enzo Orefice〈So Far〉
イタリアのピアニスト、エンゾ・オレフィスによるピアノ曲。ジャケットの通り、思わず夜景を見たくなるような温かい旋律が心地いい。

Meritxell Neddermann〈Lannisters〉
スペインの女性ピアニスト、メリチェイ・ネッデルマンのファーストアルバムから。クラシックやジャズの教養が感じられる美しい一曲。

Niia〈Like You Do〉
歌声だけでなく、美しい容姿も含めて今最も好きなヴォーカリスト、Niiaのセカンドアルバムから。SADEやSnoh Aalegra好きにおすすめ。

Charlotte Day Wilson feat. Syd〈Take Care of You〉
Niiaと並ぶほど好きなヴォーカリスト、Charlotte Day Wilsonの新曲。The InternetのSydとのコラボがカッコよすぎる。

Mac Miller〈Blue World〉
才能を惜しまれながらも亡くなってしまったマック・ミラーの遺作にして最高傑作『Circles』から。どれもいい曲だが、個人的にはこれが一番。

Men I Trust〈Lucky Sue〉
Men I Trustの音楽を聴くと気分が落ち着く。ウイルス感染が今ほど騒がれていない2020年2月、渋谷で見た来日公演は最高だった。

Cassowary feat. Roc Marciano & Stove God Cooks〈Starlife〉
LAを拠点にするマルチインストゥルメンタリスト、Cassowaryによる新曲。Madlibをはじめとしたメロウビーツ系が好きなひとにおすすめ。

Lord Finesse〈I Like It - Soul Synopsis Mix〉
ヒップホップ・プロデューサーのロード・フィネスが、モータウンの名曲をリミックスしたアルバムから。DeBargeの名曲がネオソウルで蘇る。

Tennis〈Need Your Love〉
2020年、寝起きで最も聴いた曲。イントロのドラムとピアノを聴くと、一気に目が覚める。テニスはいつも最高だけど、去年は特によかった。

(標題イラストはタナカ基地による作品)

タナカ基地(Tanaca Kichi)
イラストレーター。セツ・モードセミナー卒業。
Instagram@tanaca202