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千葉純胤の時空移動 ‐time travel‐

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千葉純胤という高校生がご先祖の千葉氏の元に時空移動(1198年~)し、鎌倉初期の様々な謎に迫る小説です。
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#千葉成胤

下総犬と三浦犬 千葉純胤の時空移動

千葉家は千葉成胤が昨年亡くなり嫡男の千葉胤綱が継いでいた。 まだ二十歳に満たない胤綱であ…

幸政
3年前
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和田合戦_07 千葉純胤の時空移動

純胤は続ける。 「成胤。貴方がこの合戦でどう関わったかの謎に触れていきましょう」 成胤は…

幸政
3年前
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和田合戦_06 千葉純胤の時空移動

純胤は続ける。 「最初に三浦義村の裏切りの件ですが、和田義盛は三浦義村を信じて今回の合戦…

幸政
3年前
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和田合戦_05 千葉純胤の時空移動

成胤は千葉館の奥にいた。 そこにはもう一人いた。 千葉一族の子孫である純胤だ。 「またま…

幸政
3年前
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和田合戦_03 千葉純胤の時空移動

千葉一族の館に一人、訪ねてくるものがいた。 安念法師という。千葉成胤に内密の話があるとの…

幸政
3年前
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和田合戦_01 千葉純胤の時空移動

千葉成胤が千葉純胤と会ったのはもう何年も前になる。その後は何度妙見様の前で願いを唱えてみ…

幸政
3年前
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北条時政の狂気_02 千葉純胤の時空移動

成胤は千葉館の奥にいた。 そこにはもう一人いた。 千葉一族の子孫である純胤だ。 「またまたお呼びいただき恐縮です」 いつもとおり純胤は微笑んでいた。純胤はいまはいつと尋ね、成胤は元久二年の夏と答えた。 「なるほど。では北条家はいまや」 「ああ。まさかこんなことになるとはな」 純胤は成胤へ事の顛末を聞かせてほしいと問いかけた。成胤はまたこの流れかとふとため息を入れたのち語り始めた。 「平賀邸での宴席が事のはじまりであった。宴の中、平賀朝雅殿と畠山重保殿が口論を激

比企能員の変_03 千葉純胤の時空移動

純胤は話し続けた。 「阿野全成が殺された時点での北条時政はもう挽回の打つ手なしまで追い込…

幸政
3年前
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比企能員の変_02 千葉純胤の時空移動

成胤は千葉館の奥にいた。 そこにはもう一人いた。 千葉一族の子孫である純胤だ。 「またま…

幸政
3年前
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比企能員の変_01 千葉純胤の時空移動

成胤は千葉館の奥で独り熟思していた。 純胤が言い残した 「これからの鎌倉の動向を見逃さぬ…

幸政
3年前
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新しき世代_04 千葉純胤の時空移動

千葉の館奥に成胤が一人いる。従弟たちである五家の面々はもう帰路へついていた。未来から来た…

幸政
3年前
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新しき世代_03 千葉純胤の時空移動

武石胤重は千葉成胤に問うてはいたが純胤が割って入った。 「いやはや、僕が呼ばれた理由はい…

幸政
3年前
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新しき世代_02 千葉純胤の時空移動

千葉純胤がいつもの通り千葉館の奥部屋にバッと入るも、見慣れない面々がいた。 「ありゃ。こ…

幸政
3年前
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新しき世代_01 千葉純胤の時空移動

某日の下総、千葉氏館へ向かう2人の青年が向かっていた。 一人は大須賀通信。千葉六党の四子で大須賀胤信の嫡男だ。 もう一人は武石胤重。同じく千葉六党の三子で武石胤盛の嫡男である。 千葉六党とは千葉常胤を父として六兄弟を指す。この六兄弟は千葉氏を継いだ長子以外は新しき家を興していた。 大須賀通信が語る。 「今日は成胤が俺らを招集したが、胤重はなにか聞いてるか?」 成胤とは千葉六党の長子で千葉胤正の嫡男である。 武石胤重が返す。 「今日は義胤が相馬家の家督を継ぐ祝い