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追いかけたい夢 〜人生一の愚問〜

"What's your dream?"

思い出すと色んな感情がこみ上げてくる。

フィリピンのスラムに住む子どもに
質問をする機会があった。

その時僕が投げかけた、一見シンプルな質問に、
今思えば当時の僕の愚かさが凝縮されている。


ひとえに夢と言っても、色々とある。

医者になりたい。
警察官になりたい。
弁護士になりたい。

フィリピンの児童養護施設に住む子ども達に
夢を聞くと、よく返ってくる答えだ。

理由は様々である。

警察官になりたいと答えた子どもは、
オバケを銃でこらしめたいからだと答えた。

あまりにもかわいらしいエピソードである。

さて、スラムに住む子ども達よりも先に
そんな子ども達と触れ合っていた僕は錯覚を起こしていた。

「大きいものだろうと小さいものだろうと、
皆夢は持っているものだ」と。

そんな脳内お花畑な錯覚がぶち壊され、
いかに自分が愚かだったかはっとさせられたのが
冒頭のシーンという訳だ。

僕の愚問に子どもはこう答えた。

「学校にも行けていないし、家も貧しい。
だから夢なんて持つことができない。」

夢なんて叶わないようなものでも持つのは自由だ。

そんなものですら持てない人々がいる、
未来ある子どもたちでさえも。

そんな事実に絶望したのを未だ鮮明に覚えている。


それからというもの、僕には漠然と、
それでも確かな夢が出来た。

「誰もが夢を持てる世界を作りたい。」

具体的にアクションを起こすのは
コロナに阻害されてしまった感があったが、
今回ようたろうのおかげでその機会を手に入れる事ができた。

日本の学生たちも、ネパールの子どもたちも
小さくてもいいから夢を持てるように。

そんな手伝いがしたい、というのがモチベーションとなり、HAWAの活動に参加しているのだ。

夢を追いかける場をくれたようたろうには、
心底感謝している。


みんなはどんな夢を持っているだろう。
小さな夢でもいい。
それをできる限りでいいから、追いかけて欲しい。

今の僕みたいに、人生が少しでも、
より充実するはずだから。


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