見出し画像

ちょっとした不注意も許されない。修理受付終了製品。

4月の半ば、サウジアラビアへの出張用に購入したFUJIFILM X100S。

花を撮るための大きなカメラ以外にもう一台、携帯性に優れたコンデジを、と探し始めたものの最近のものはおいそれと手が出ない価格。
「そもそもプロでもない自分が常に最新の機種を持つ必要はあるのかな?」とか「当時はそれで必要十分とされていたのに、今では足りないとされる理由ってなんだろう?」「多くは写真として日の目を見ることないだろうなぁ」みたいなことを考えながらたどり着いた中古の一台でした。発売日は2013年2月。シャッター回数は1万回ちょっと。

この3ヶ月、毎日の様に持ち出しては撮影し、ようよう操作にも慣れて暮らしに溶け込んできたところ。でしたが週末、お稽古の支度をしている時、不注意から落としてしまいまして。

「あっ」と思ったものの、これまでのデジカメやPC、タブレットの感覚のまままぁいけるかと電源を入れると、バックモニタは色彩不良、手前のinfoメーション類と水準器はやたらとはっきり表示されている。それでもビューファインダあるし撮影できればいいか、とシャッターを押すも切れない。えー。失意のまま電源を切るも切れません。えー。

FUJIFILMのサイトでは修理受付終了製品、X100S(2020年6月)とありました。10年とサポートしてもらえないのか…。

ネットで検索すると2,3修理をしてくれると思しき業者が出てきたのでメールを入れておきました。週が明けて返信がありましたがいずれも、メーカーサポートが終わってる旨、また補修部品の在庫も終了してる点から修理できないとのことでした。そうかぁ。。。

電化製品としてのスペックが上がるほどに電化製品としての寿命が短くなる問題って、いつまで続けるんだ買い替えサイクル頼りの大量生産大量消費社会、的な正義を振りかざしたくなるトピックです。

また、PCも車もそうですが街場で直せるもの本当に減りましたね。馴染みの工場に車検に出しても、結局一度はディーラーに入庫させるし、マックも野良で修理してくれるところはほとんど見なくなりました。

不注意はもちろんこちらの問題なんですが、そうしたちょっとの不注意って、一般消費者向けの製品、しかも携行品には起こりうるものとして、サポート期間にゆとりを持ってもらえるといいなぁとか。

そして修理費は相応にお取りいただき、長く付き合っていける関係が気付けないものだろうかなんて思ったりします。

メーカーのお偉い方の発言でひととき炎上していた時も、ブランドとして、ニ次流通価格が下がらないなんて素晴らしいじゃないか、と思ってたんですが、それもこれもサポートあってのもの。

実際、2017年2月に発売されたX100Fは海外人気を受けてか上記の発言を受けてかしれませんが、国内中古市場では15万円台〜、新品だと23~40万なんて値段がついてます。そう、プレミアム価格がついてまで、まだ新品が売ってるんです。しかしこれも修理受付終了製品X100F(2024年3月)と、すでにサポート対象外。これって望ましい姿とは言えない様な...。

携行品として、ほんのちょっとの不注意で生じた不具合もサポートされません。それもこれも受け入れて購入しなさい、といわれればそうなんですが、なんというか、そうした緊張感は、先のお偉い方の発言にあったブランドを築けるでしょうか? 安心感や頼れる存在とはほど遠く、今も一瞬の不注意を悔やんでます、ひたすら。どこか野良で修理してくれるところないかなぁ。まだまだ使いたいんです。

ちなみに終了受付終了製品の一覧は↓ 次々作って次々と切り捨てるような姿勢に見えてしまう。そうしたスタンスにブランドは宿るのかな。


ありがたくいただき、世界のどこかにタネを撒こうと思います。