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The High Priestess

 日本語では「女教皇」と訳されるThe High Priestessであるけれど、このカードも私にとっては謎のカードの一つである。

 そもそも英語でPriestessは、一般的には「キリスト教以外」の「女性聖職者」を意味する。さらには、「教皇」男性しか今のところなれないので(ローマンカトリック)、「女教皇」というのは存在し得ない。しかし、その胸には十字架がある(これは特におかしいということはない)。手にそして持つはTora(h)だ。これは、キリスト教でいうところの「旧約聖書」の最初の五つの文書であり、教えでもあり、(旧約)聖書の中心的な部分でもある。「キリスト教でいうところの旧約聖書」というまどろっこしい表現をするのは、Torahという表現自体がキリスト教のものではなく、ユダヤ教のものであるからである。この矛盾をどう解くのか。

 そして、キリスト教の修道女のような衣装をどう解釈すべきなのか。

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