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The Magician: 魔術師

今の感覚からすると、「魔術」と言うのはなかなかどうして、怪しげなエリアではないかと思います。しかしながら、実際はそんなことはなく、(いわゆる)「科学」と「魔術的なもの」は、紙一重というくらいの差しかないとしか思えないですね。

高等数学の数式なんか、一般の人から見たら「呪文」としか思えないでしょう。そういう意味では、このような本も、間違っているというか、荒唐無稽な話ではないと思っていますし、実際、近いのではないかと思っています。

ちなみに、ドイツの文豪であるトマス=マンの『魔の山』という作品がありますけれど、これの英訳はThe Magic Mountainです(ちなみにドイツ語ではDer Zauberbergと言います。なお、モーツァルトのオペラで有名な「魔笛」もDie Zauberflöteと言います。英訳はThe Magic Flute)。マジックというと、またちょっと感じが変わりますよね。

英語で言うところのMagic(ドイツ語だとZauber、フランス語だとenchantée)となるのですが、日本語での「魔」の持つ語感が、だいぶヨーロッパ諸語とは違うのかな、という気もします。本来はもっと近くにあるはずですね。そう言う意味では、タロットを扱う人たちは(私も含めて)ぜひ、このギャップを埋めて欲しいなぁと思っています。

なお、日本語の「魔」は、「人の善事を妨げる悪神。特に欲界第六天の魔王。転じて、悟りのさまたげとなる煩悩などのさわりをいう」とのこと。ですので、だいぶネガティブなイメージです。

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