何も意見を持たなくてもいい~マルクス・アウレリウス~

ある物事について、何も意見を持たず、
心を悩ませないことは可能だ。
物事自体がわれわれの判断を形成するわけではないからである。

マルクス・アウレリウス『自省録』

「ストア哲学の真骨頂がここに極まれり、そんな言葉だね」
ドレイクはこう始めた。
「この言葉の判断には『感情』や『意思』の意味を含んでいる。
物事によって判断が生じるのではない。物事はただあるだけだ。
そこに何か判断をするのはわれわれなのだ」
アヴァロンはこう応じた。
「エピクテトスの『自分の権内と権外を切り分ける』が反映される。
この考え方自体はアドラー心理学の『自分のフィルターを通して世界を見ている』に通じるところがあるね」
「逆に言えば、どんな物事にも喜びを見出すことができるのさ、自分次第でね。
見てごらん、今日の料理も最高においしそうだ」
ホルステッドは舌なめずりをしながら言った。

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