喉を壊した

新年早々喉を壊した。1月8日、今年最初のライブのリハーサルで20分ほど歌っただけで声が枯れた。日頃歌わない人には伝わりにくいかもしれないが、平常時は特殊な訓練を積んでいるので2時間のワンマンライブをやっても枯れない。それが枯れた。リハーサルを終えて共演者と会話している時に「声おかしくない?」と言われるレベルで枯れていた。

この時2つの可能性が脳裏をよぎった。ひとつは単純に喉が何か炎症を起こしたパターン、最悪はポリープ(できもの)ができた可能性。もうひとつはステージ演出のスモークに含まれる成分による反応。後者は時折症状があって、NEW DAWNのMV撮影の時も突然声が出なくなった。

年末年始はライブを控えてゆっくり過ごしていたので喉を酷使していたわけでもない。突然枯れて出にくくなる症状もスモークが原因の時と似ていたのでスタッフさんに本番はスモークなしで行わせて欲しいとお願いした。

本番までには喉の調子も戻り、やはりスモークだったのだろうと思いステージに立った。40分のステージだったと思うが、後半の曲から声のコントロールが時折効かなくなり高音域も正しい音階に届きにくくなった。幸い観ている人達が気付かないレベルではあったものの、スモークがなくても症状が現れ、一気に不安が押し寄せた。

それから知り合いのボーカリストやボイストレーニングの先生に相談し、数日後に病院に行くことにした。はじめて自分の声帯の写真を撮ってもらった。6枚の写真が1シートで出てくる。数年振りにプリクラを撮った。嗚咽しながら。

結果、たしかに炎症は起こしているものの治りかけなので処方される薬を飲んで安静にすれば心配要らないとのことだった。正直ポリープを覚悟していたので、プリクラ片手にとても安心したことを憶えている。

そのあとに別室で喉の検査をしてもらい同時にケア方法をレクチャーしていただいた。喉の検査というのが、ホースほどの筒をくわえ出来る限り長く「あーーーー」と発音するというものなのだが、途中で負荷をかけるために先生が手元のスイッチを押すとホースから空気が押し出され「あーーーっ………あーーーーー」と一瞬声が堰き止められる。それが静かな診察室で行われている事実がシュール過ぎて笑ってしまった。

診察料が驚くほど高くてまた声を失いかけたが、僕の前に並んでいた人のお会計金額が140万を越えていて耐性がついた状態で会計に臨めたので助かった。

なのでここ1ヶ月ほど趣味である中身の無いインスタライブも出来ず、先生に言われたわけではないのだがカフェインは喉に良くないという話もあったので次の2/13のライブまでカフェインを断つことにした。

カフェイン断ちから間も無く3週間が経とうとしているが、エナジードリンクも珈琲も紅茶も封印され1日1.5Lほど水を飲むようになった。寝起きが良くなったような気もしなくもないが、思ったより利点がなかったので13日のステージが終わったらエナジードリンクをがぶ飲みしてやろうと思っている。

以上、初詣で大吉を引いた瞬間に運を使い切った男の近況報告でした。

あ、明けましておめでとうございます。

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