連続ドラマ小説「あせぴっちゃん」

脚本:Ingram
女優を目指しはるばる青森から上京した晴美。
青森の自然豊かな田舎で育った彼女は背丈も高く瞳も青空のように透き通った切長の一重。

隣町のりんご農家の息子隆史の嫁入りを勧められるも夢を追って始発の新幹線で、僅かばかりの古本屋で稼いだバイト代を種銭に向かう。

「私は片道切符しか買わんばい!」

右も左もアスファルトと高層ビルで埋め尽くされた都会の空は四角く狭く、夏の盛り日陰も見当たらないまま街を彷徨う。

六畳半一間のアパートを借り、デパートのアパレルのスタッフ、になれることもなく結果的に24区外の町にある八百屋でバイトをする羽目に。

休みを当ててはプロダクションのオーディションを受けるもことごとく受からず。それどころかそんな隙を狙って夜の街に誘おうとする大人のまぁ多いこと。

「あたしの夢,ちっとも叶わないなぁ」
片道切符でまた青森まで帰ることをよぎり始めたが枕に突っ伏して朝を迎える。

いつも通り八百屋に行き野菜の入荷をチェックする。すると、いつも野菜を卸にくるまた隣町の茂雄さんに出会う。
シゲじいと呼ぶ彼は思い詰めた晴美の顔を覗き込むや否や、「あぁ〜今日はきゅうりにトマト、夏野菜の収穫が間に合わなくてなぁ!」と思いついたようにいう。

「そうだ、晴美ちゃんあんた青森の子だろ?畑はやったことあるかい?」

「えぇ?まぁ」

「それならいい!なぁ店長!晴美ちゃん1日、いや一週間こちらに雇わせてくれないかい?」
強めにうんと言えというような強いアイコンタクト。

「え!?あ、あぁ!!それなら、しゃあないな!野菜が取れなくちゃあこちらに売る商品もないし!晴美ちゃんいってくれないか!?な!?」

「えぇ?ちょっと私にだって色々都合ってもんが」

「給料は色付けるよ?少なくともここよりは、な!!」

預金通帳の残高が脳裏をよぎる。こういう時本能というものは思考や理性を超越する。

そして、さっきまで断るはずの要件だった彼女の身体は広い広い畑の前にいた。
「え!とうきょうなのにこんなに広いの!?」
「そりゃあ24区から離れたらこんなもんだよ!ここは先代から続く大農場ってわけだ!毎日毎日あんな鉄やビルの建物ばっかりじゃ気が滅入るだろ!?さあ始めるぞ!」

日差しは鋭く照りつけるが、山々や緑のもと、たまに吹く風のこともあってか気温ほど暑く感じなかった。

きゅうりやトマトをもぐ時に、特にトマトをもぐ時に青森のリンゴを思い出す。
少し感傷的な気持ちになると作業に没頭した。
そして昼休憩。

シゲじいの奥さんにあたるおばあちゃんが手作りのおにぎりと水筒に入れた麦茶を持ってくる。

一口目を食べた時にえもいえない気持ちになった。スズメが飛び、風が吹き、遠くから電車の音がする。

晴美の心は透き通った目のように少し空っぽになった。うまくいかない日々や街の目まぐるしい人混みや狭い四角い空から解き放たれたような気持ちになったのだ。

そして汗ばんだ額をタオルで拭い麦茶を飲んだ。
それを見ていたシゲじいとおばあちゃんが目を合わせニコッと微笑み、

「あせぴっちゃん、だな」

「へ?いま…なんて言ったんですか?」

「んん、だから、晴美ちゃんは、あせぴっちゃんだって言ってんの」

「そうよぉ、晴美ちゃんとても、あせぴっちゃんね、うふふ」

晴美の中で疑問符が浮かび上がった。
ただ、なんかよくわからないその言葉の愉快さに少し笑顔になった。

「あせぴっちゃんね…まぁ、そうね、どれだけ都会にいたって私は変わらないってことね。あせぴっちゃん、いいじゃない!私まだ諦めない!」

それを聞いてうなづいたシゲじいが続けてこう言った。
「そうだで、どれだけ都会が華やかでみんなが涼しげな顔して歩いてるからってそれに合わせることがいいことじゃない。晴美ちゃんは晴美ちゃんらしく汗かいてなんぼって一生懸命、さっきもいだ野菜の収穫の時みたいに一心不乱に、額に汗かいてやるくらいがええ。それが、あせぴっちゃんだで。」

空っぽになった頭にしばらく忙しさに押しのけられた夢がまたキラキラと光って頭の中で映像となり希望になる。
片道切符の折り返しは、まだまだ先。
青森でも東京でも私は変わらずやってやるわ。

「シゲじい、おばあちゃんありがとう、それじゃあまた!」

「おおぁぁ!まだ収穫は終わってないってぇ!!」

数日後。

「初めまして!火曜8時枠ドラマ「ベテランですね」の橋本律役でオーディションに応募しました、木村晴美です。よろしくお願いします!」

晴美の物語はここから始まる。
あの時かいた一粒の汗と共に。

「連続ドラマ小説あせぴっちゃん」

第一話にして最終話、

「一粒のダイヤモンドだぴっちゃん」

でした。


BOOOOM!!!!!!!
書き始めたら、止まらなくなった。
いや晴美の物語に熱くなってるのは結構だが、
俺めっちゃ横たわって扇風機かけてゴロゴロしてやがる。
オメェもあせぴっちゃんする気概で色々やれよ!

フットサルやったから今日はカロリーも消費して痩せるだろうとか思ってるけど、あすけんのお姉さんには遠回しに炭水化物の摂りすぎって指摘されてたね。

てかせっかく上京の物語を書こうにも東京のデータがマジでないのよ。
俺ずっと一県住まいだから上京の心境の知識と描写がゼロ。

そして都会のデータもない為、1番自分生活圏内に見えるものの描写だけリアル。

あせぴっちゃんって言葉が先月思いついてなんかこれなんかしたいと思って書いたけど、なんやねんあせぴっちゃんて。

って自分で全部突っ込んで台無しにしないと小っ恥ずかしいポエミー小説っぽくてイヤ、イヤァ!!(ちいかわ)

無理やり話のタイトルを「一粒のダイヤモンドだぴっちゃん」ってつけておもろーな雰囲気出してるけどクソ面白くない。ひどい。

今までも含めてシケポンな日記を書いて、書き続けて、ドントオモロー(ルー大柴と世界のナベアツの合わせ技)でも寝る前のこの書き散らしが、この世の喧騒を掻き散らし、さながらまるで舘ひろしって感じにサイクルになるんだよなぁ。

ネムリマクリマクリスティ。


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