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わた仕事 その1: 綿繰り(わたくり)

今年もそろそろ綿の栽培がはじまるシーズン。
わた部では、今年は21日に種まきの予定なので
昨年収穫した実から種をとる作業をしました。
綿の実から種を除いてふわふわの繊維だけにする作業を
”綿繰り(わたくり)”といいます。

綿の実の中には5〜9粒ほど種が入っているといわれています。
種と繊維はとても強くつながっているので
指で引き剥がすのは、とても大変なんです。

そこで、江戸時代から使われている「綿繰り機」という道具を使います 。

この日本のローラーの間に綿の繊維を挟んでくるくる回すと、
綿毛だけ前に送り出され、種が手前に落ちる、という仕組みです。

これは、和綿(日本の在来種)のように短繊維に向いているので
毛足の長い品種ではスムーズにいかないこともあるようです。

綿の繊維と種を分けたところ。
機械とはいえ、江戸時代から変わらないほぼ手動の手仕事。
以前、この手回しの部分をモーターにして作ってくださる方から
電動綿繰り機を購入させていただいたので
わた部では、綿繰りが追いつかない時は電動も併用しています。
それでも綿繰りは結構な時間がかかる重労働です。
以前、計測してみたことがありますが、1時間手を回し続けても
取れる繊維は2〜30gでした…
ちなみに、はんてん1枚に必要な量は約300g
掛け布団は3kです

綿繰り機は骨董市や古道具屋で手に入れることもできますが、
メンテナンスをしないと使えないことも。
これからたくさん綿を栽培しようと考えていらっしゃる方は
少しでも作業のしやすい新品の購入をお勧めします!

綿繰り機が購入できるショップ

稲垣機料株式会社 さん
共栄 さん
bolly木工房 さん

サイズや素材などそれぞれに特徴がありますので、比較してみてください!