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本当の嘘デッキを、あなたに…「ドロマーコンプレックス(?)」:デッキの走り書6【デュエマ】

嵐のようだったアビス・レボリューションのシーズンも一旦の終わりを迎え、王道篇へと突入したデュエルマスターズだが、それでもやはり大嵐の与えた影響というのは大きいもので、斯く言う自分についてもアビス・レボリューション第4弾「竜皇神爆輝」で登場した《DARK MATERIAL COMPLEX》(以下《DMC》)が未だ自分の心を掴んで離さない。

イカす~


あまりCSには出場しない自分だが、少し前に出たときは【青黒コンプ】を意気揚々と握って行ったし、このカード単体で2万字くらいの記事を書くほどには愛着を持っている。


オリジナルにおいては最近は往時ほどの勢いがあるわけではないが、アドバンスでは【黒単ゼナーク】、2ブロックでは【白黒メカ】や新パックで強化された【ドロマーコンプレックス】で環境デッキとしてブイブイいわせており、それなりに息が長い。

その分カードとしての性能は研究し尽くされた感もあり、《DMC》については「普通に使うのが一番強い!」と結論付いたと言えるだろう。




しかし…《DMC》が出た瞬間はそうではなかったはずでは?

「下に変なカード仕込みまくりてぇ~~~」
「こいつ序盤に無理矢理起き上がらせられないかな~~~」

とか、思ってたはずだろ!!!



…が上記の記事でも述べたのだが《DMC》は非常によくできたカードで、とにかくそういった不正を許さない作りになっている。
特に「条件未達ならどんな状況でも絶対にアンタップしない」というのがかなり苦しく、これをどうにもできずに折れたという人はたくさんいるのではないだろうか。

🤖<ターン開始時以外はアンタップさせればいいのに…


ふとクリーチャーをアンタップさせるカードなんかを見つけて「おっ!!」と思っても、即座に「いや、だから何やっても起きないんだって…」と思い直すのはコンプレックスデッキを組んだ人あるあるだろう(?)。

これほど公式が慎重に作った形跡がありありと感じられ、かつプレイヤーも完全にそれに則って変な小細工などせずありのまま使う、という状況は結構珍しいように思うし、それだけ大きな流れに逆らうなど流石にバカのやることなのかもしれない…







いや、逆らうしかないだろ!!!


「下に変なカード仕込みまくりてぇ~~~」
「こいつ序盤に無理矢理起き上がらせられないかな~~~」

とか思ってるやつはバカなんだから!!!!



そういうわけなのでもうやっていくしかない。カードゲームにおいてやっていくしかないなどということは存在しないが、もはやそれ故にやっていくしかない。


実状を顧みると、「下に変なカード仕込みまくりてぇ~~~」についてはあまり突き詰めても詮無い。
【零龍ロココ】ループで山札のカードを下に全部突っ込みまくるなどすれば可能だし、ぶっちゃけ「普通に使うのが強い」となってる現状、8枚カードが貯まるまで待てばそれなりの確率で勝手に達成される。


やはり目指すべきは「こいつ序盤に無理矢理起き上がらせられないかな~~~」だろう。


実はこれについては重要な先行研究が既に存在している。
それはコロコロ公式で連載を持つまつがん氏による「デュエマ妄想構築録」、そのvol.66-2だ。

※《ドンドン打つべしナウ》は総合ルール105.6.より実際には機能しないため《西南の超人 / 断断打つべしナウ》に差し替えてます

《DMC》や《ジュランデス》の上に《ジャリ <デスマ.Star>》を乗せ、それがアンタップしたタイミングで自壊用のカードを使い耐性持ちの《デスマ.Star》のみを引き剥がして、位相を引き継いだ進化元でワールドブレイクする…というコンセプトのデッキだ。

地雷デッキではあるものの、コンセプトを絞っているためにメインとなるカードを8投出来る点や、サーチカードを豊富に積めている点でかなり優れていると言えるだろう。

更に《デスマ.Star》の発想の素晴らしさはそれだけではなく、例えば《学校男》が入っているような標準的な【青黒コンプ】に《デスマ.Star》を混ぜるだけで、《学校男》で《デスマ.Star》を割ってコンボが可能になる。
環境デッキにちょっとカードを忍ばせるだけで話が成立するのだから1つの答えであると言っても良いだろう。




が、しかしだ!!

先行研究の完成度は十分なものとした上で、自分はデッキを作るからにはより真実味のあるものを作りたいと思っている。

先ほど「環境デッキにちょっとカードを忍ばせるだけで話が成立する」とは言ったものの、では実際に画像でリストを見てみよう。

このリストを見た時「これは嘘過ぎないか…?」と思わないだろうか。

特にそう思わせてくるのは、《デスマ.Star》が《DMC》とのシナジー以外の役割を持ち合わせない点だ。
そこに目を瞑ることなく、よりリアルな構築を目指したい。



しかし、では他にどんな方法があるというのだろうか?

先ほど述べたように《DMC》を起こすのは容易ではない。スター進化のような方法で元々の性質を消してどうにか誤魔化すくらいしかやりようがない。


……元々の性質を消して?


そうだ、デュエマにはクリーチャーの性質を無視することの出来るカードが僅かながらに存在する。それを使えばなにか出来るかもしれない。


例えば…《∞龍 ゲンムエンペラー》!!!

……いや、こいつを出したら《DMC》は全ての能力が無視されてしまい、ただのクソデカクリーチャーになってしまう。

《DMC》について「こいつ序盤に無理矢理起き上がらせられないかな~~~」と思うのは、ワールドブレイカーかつ何でも墓地蘇生出来る能力を持っているからだ。それさえも無視されてしまうのなら意味がない。

じゃあ《ゲンムエンペラー》をその後どけて…というのは流石にバカが過ぎる。そのまま殴れば勝てるクリーチャーなのだから。


能力を消すのは一瞬で良いのだ。その間に起き上がってその後はもとの能力を発揮できるのが良い。

しかしそんな《ゲンムエンペラー》の子供のような都合の良い能力など…


……子供???





そうか、《ゼーロJr.&ゲンムエンペラー》だ!!!

このカードはコロコロの付録として登場した、《∞龍 ゲンムエンペラー》のジェネリック版のような存在だ。

それ故に一定タイミングまでしかクリーチャー無視の能力を使うことができないが、むしろ今回はそれこそが噛み合っている。

そしてよく見ると、効果対象は「他の」とあるだけで、自分のクリーチャーも対象に取ることが出来る!これこそまさに求めていたカードだ。


注意が必要なのは「次の自分のターンのはじめまで」という文言だ。
「自分のターンのはじめまで」というタイミングは、「自分のターンのはじめ」より前に訪れる。
これにより、クリーチャーがアンタップする前にクリーチャー無視の能力は途切れてしまう。

「じゃあ結局《DMC》アンタップできないの!?意味ないじゃん!!」となるところだが、ここでさらに《ゼーロJr.&ゲンムエンペラー》がムゲンクライムによって出せることも効いてくる。

《ゼーロJr.&ゲンムエンペラー》はムゲンクライムを使うと超軽量の2コストで出すことが出来る。
そのためマナが余ることは多々あるだろう。

その余ったマナで《ディライト・ディフェンス》を唱えると…《DMC》と同時に、ムゲンクライムを使ったことでタップしたクリーチャーも起こしながらブロッカー付与が出来る!!タップが帳消しになってなんかオトク!!

クリーチャーを起こしていればバトルで除去される可能性が減るし、返ってきたターンに《DMC》と合わせてリーサルを取りやすくなるだろう。

また、メタカードがあまり採用されない【青黒コンプ】ではトリガー頼りになる場面も多くなるが、その場合単なる1対1交換しかできずに押されてしまうこともままある。
《ディライト・ディフェンス》は1枚で複数体分の妨害を作ることが出来る点でそういった部分をカバーすることができ、またブロッカー付与はチャンプブロックによって《DMC》を育てやすく出来るという利点もある。

《ゼーロJr.&ゲンムエンペラー》も、相手の《DMC》を無力化することが出来るということで実際に【青黒コンプ】での採用実績があり申し分ない。


これらのそれっぽい理由があればより"リアル"に迫ることが出来る…!!!





ということで、これが今回のデッキリストだ。

【ドロマーコンプレックス】の基盤を流用し、そこに今回のコンボを押し込めた形だ。

能力を無視された《DMC》はなんの耐性もないので、1ターン相手ターンを凌ぐためにも《同期の妖精》は必須だ。

また、万一バトルで解決されないために《ボン・キゴマイム》も必要だろう。

コンボのためにはクリーチャーが2体以上並んでいる必要があるので、小型クリーチャー兼メタ兼光マナとして《ヴェネラック-F5》の存在はありがたい。

また、相手の《DMC》に向けて《ゼーロJr.&ゲンムエンペラー》の効果を使った後除去ができる《冥土人形ヴァミリア・バレル》は基本スペックが並外れているのでぜひ欲しいところだ。



このデッキが嘘かホントか…自分の目で確かめてみよう!!!




・「《「正義星帝」 <鬼羅.Star>》で《ゼーロJr.&ゲンムエンペラー》を出すと《ディライト・ディフェンス》を使わずに同じ状況を再現できる」というのも思い付いたけど、流石に「じゃあもう殴れよ」ってなったのでやめました。

・《ゼーロJr.&ゲンムエンペラー》って当時は貴重なデメリット無しの低コストドラゴンで、2コストでも出てこれるし能力も面白いしええやん!って思って遊んでたけど、あれから随分低コストドラゴン増えたな…って思ったり。
でも上で書いたように(ほんの一瞬だけど)今でも注目される瞬間があったりして、やっぱムゲンクライム自体のギミックとしての面白さとか能力の特殊性はいつでも響く可能性があるんやな~となって面白い。

・あと《ヴァミリア・バレル》の嘘デッキ請負人パワー高すぎる。無限に擦るしかねえ!!



それでは!!!

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