《ペトローバ》と《アガピトス》で最強お子様ランチを作ろう:デッキの走り書4【デュエマ】
ここ最近デッキ紹介記事を書いているが、取り上げているのは絶妙に使いにくそうなカードが多い。
そういうカードたちの方がデッキの作りがいがあるからなのだが、そんなファンデッカー気質の自分も流石にあのカードには涎が溢れて仕方ない。
もちろん、《獲銀月 ペトローバ》だ…!!!
何が垂涎ものかって、そりゃたった1つ!
理論上3ターン目に6コストのクリーチャーを何でも出して良いってところ!!!
これはもう…本当にすごいことなんですよ…!!!
とかくデュエルマスターズの歴史というのは、3ターン目に5コストのカードを使うことを厳しく取り締まってきた歴史でもある。
《フェアリーライフ》が出てから20年経っても出てきたのは《フェアリー・Re:ライフ》なわけで、3ターン目には4マナまでのカードしか使えないというのは原初からの絶対の掟のようなものなのだ。
もちろん《メンデルスゾーン》しかり去年の種族強化しかり、少しずつ許されてきてはいるものの、そういったものにはほぼ必ず制約がつきまとう。
なのに。なのにだ。《獲銀月 ペトローバ》は6コストのクリーチャーを3ターン目になんでも踏み倒して良いらしい。
5コストではなく6コスト。文明も種族も進化の縛りもなく。
?????????
もはや歴史を変える1枚だ。ワケがわからない。
とりあえず喜んどけ!!
うおおおあおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!
とにかくこの法外の喜びを前にしたならみみっちいことを考えてはならない。ストレートに欲望を表現するだけだ。
つまり俺は……《蓮珠の精霊アガピトス》が使いたい…!!!なぜなら好きだから!!!
とはいえだ。デッキを組むからにはカードとカードの間には繋がりが欲しい。関係のない紙たちをかき集めるのではなく、意味で紐づけるからデッキなのだ。
だから《アガピトス》がこのデッキに採用されるべきと思う理由の一つくらいは考えよう。
そもそもこの《アガピトス》とかいうカードは何なのかというと元は2021年2月18日にデュエプレでオリジナルカードとして登場した存在だ。それが1年後の2022年2月19日に紙に輸入され実物化した。
自分は《アガピトス》がめちゃくちゃ好きだ。
なにせイラストが美しい。デュエマ全体というバカデカい括りで見てもダントツで好きである。
特段原本のデュエプレ版が好きだ。イラストが大写しになっててフレームとの色的な融和も美しい。
そして強さも頭抜けていた。あまりに強すぎてナーフを食うほどだった。
しかし紙のデュエマでは…登場直後からずっと音沙汰ない。
なぜか?
それは当時の《アガピトス》のデッキを見れば答えが見えてくる。
これらから読み取れる《アガピトス》の役割は以下であると言って良いだろう。
時に《ウルコス》で加速し、時に《アラゴナイト》で1体2体と敵を破壊し、時に《フルメタル・レモン》でしれっと敗北回避なんかしてみせる……
彼の基本ステータスと、デッキから好きな3コスト以下を何でも出せるというあまりにも強力で自由な能力がこれほどまでの応用性をもたらしていた。
デュエマにおいては山札からクリーチャーを自由に呼び出せるリクルート能力は極めて珍しく、そのチカラのあまりの逸脱っぷりが好きだった。
しかし彼が紙にやってきた2022年頃の環境というのはこうだ。
《ザーディクリカ》をメインにした5色コントロールでは光多色は強いが光単色は弱いというイメージすら定着しつつあり。
中速デッキは1年前に登場していた《鬼羅.Star》によって既に脅威の多面展開を実現し「フィニッシャーは5コスト」と再定義されていて。
天門においては《アガピトス》から出せるような低コストのクリーチャーはもはやノイズとされ、強いブロッカーも無限に存在している。
そんな状況だった。
つまり、それぞれの役目においてより強いカードがもう出てしまっていたのだ。
山札から好きなカードを呼び出せるというデュエマでも屈指のレア能力を持っていても、もはや《アガピトス》の居場所はなかった。
「でもじゃあ…例えば《鬼羅.Star》が無ければワンチャン…!!」とか思いそうにもなるが、《鬼羅.Star》がなくても光入りの中速ビートに入る余裕は既に無かったと思う。
【メタリカ】に必要なのは《サザン》や《マルハヴァン》であって、使うのに6コストも必要なクリーチャーではなかった。
しかし3ターン目に6コストを踏み倒せるなら話は変わってくる。
最速で《アガピトス》が出せるタイミングで《鬼羅.Star》を出した場合、攻撃中の《ペトローバ》の上に載せるしかないため踏み倒しをしたとしても打点を比較するとマイナス1だ。
また先行最速のタイミングで《鬼羅.Star》を出した場合、出た時のドローと合わせて3枚の手札しかない。
次に出したいカードを3枚の手札から出そうとするのと山札から踏み倒そうとするのとでは、出せる範囲に差はあれど展開の自由度が随分変わってくる。3ターン目ならば《アガピトス》のリクルート性能が勝る場面も多いだろう。
《ペトローバ》→《アガピトス》→《ペトローバ》と繋げて3体のブロッカーを用意できれば盤面は盤石だし、2体の《ペトローバ》は離れないので次のターンのハイパー化すら確約される。
自身より1コスト低い5コストがフィニッシャーとなる時代が来たのなら、そいつと同じタイミングで出てこれれば良い…という暴力的な理論を《ペトローバ》によって実現することで《アガピトス》はこと中速ビートにおいては在るべき自由な姿を発揮できる…!!(多分)
あとこいつらを並べるとなんか左右対称のような構図になってて美しい。
これは素晴らしいシナジーと言って差し支えない。
ここまで考えたらあとは好き勝手やって良いだろう。なにせこんだけ《アガピトス》が出せる意味に満ちたシナジーは以後もうない!!
《アガピトス》の喜びは上でも述べた通り3コスト以下の光なら何でも出せるという自由さだ。だからそれを存分に味わうべきだ。
《アガピトス》から出せる3コスト以下のクリーチャーを入れまくるぞ!!
の前に、まずは最速3キルのための必須カード《ボルシャック・疾・ピピッチ》を入れとこう。
そして現代デュエマの《アガピトス》デッキ定番《魔獣星樹ギガゲドー》も入れておく。
「盾が減ったら《ペトローバ》とアンチシナジーでは?」と思われるかも知れないが、このデッキは《アガピトス》を出したいデッキなので最高コストは6だ。そのため6枚以上盾が増えるのは無駄である。
ならば無駄な盾は手札に変換できたほうが《ペトローバ》の踏み倒し先を増やせるし、更に《アガピトス》はデッキにクリーチャーを残したいため山札からのドローは極力避けたいという要請があるのでこれとも噛み合う。
《ペトローバ》が連続アタックできたら嬉しい気がするから《レクスカリバー》も入れよう。最速で出した《ボルシャック・疾・ピピッチ》を起こして殴り返しに備えるのもアリ。
「召喚できない」とかいう不健康極まりない効果のカードだって入れて良い。《ペトローバ》から踏み倒しても良いのだから。
殿堂カードなどまさに入れ得だ。《サグラダ・ファミリア》など「《ペトローバ》でタップできる」という言い訳も立ってウマみが増す。
低コストクリーチャーでまとまりそうだから《揚紅月 ボルカノドン》も入れとこう!
手札で嵩張ったクリーチャーを出すのに《赤攻銀 ハムラービ》も要るかもしれん…。
結構カードが埋まってきたけど1枚くらいは受け札欲しいかな…。しかし《アガピトス》に合うカードってなんだろ…
という問題を初めから察していたかのように…そしてアガピトスの存在を祝福するかのように…最高のカードがデーモンオブハイパームーンには入っている!
《イカリノアブラニ火ヲツケロ》!!これは…《アガピトス》のカードだな!!
《アガピトス》って破壊時効果とかないからそんなにウマ味なくない…?とか考えてはいけない。とにかく快感のままにひたすら盛り、食らえ!
…しかしよく考えたら《ヴァルボルシャック》を踏み倒して《疾・ピピッチ》と《ペトローバ》を起こしたらそれだけで3キルできるな…
………入れとくか
ということで完成したデッキがこちら!
美味い!!最高!!!
おわりに
これデッキか?と考えそうになるが、好きなカードを盛りまくったので大丈夫!(?
こんな無茶でも体裁を保った気になれる《ペトローバ》は本当に素晴らしい。以後もあらゆる無理難題を背負わせたいと思う。
それでは!
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