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さるぼぼ(岐阜県・高山市)_20190301

"猿の赤ん坊"

どこかで見たことがあるようなないような、、そんな形の郷土玩具「さるぼぼ」です。

 赤い布で人間の形をつくり綿を詰め、黒い頭巾や腹かけをつけたぬいぐるみ人形「さるぼぼ」は、子どもが生まれた時にお守りとして与えた玩具です。

岐阜県の北部、飛騨地方(飛騨市、下呂市、高山市、白川村を含む)では、赤ん坊を"ぼぼ"と言うそうで、赤い色や体がが猿に似ていることから、この人形を「さるぼぼ」と呼ぶそうです。

赤は郷土玩具定番の"魔除け"、"疱瘡除け"の色ですね。

さるぼぼは江戸時代から家庭の手作り人形としてつくられており、若い娘の裁縫の手始めにこれを縫う風習があったそうです。

なんかどこかで見たことあるなあと思ったら、水戸黄門でした。
特にオチもないのですが、還暦になると"赤いちゃんちゃんこ"を着るとか、赤ん坊と老人が円環の最後の接続部分で出会う感じとか、ジワリと面白味ありますね。

さらにさかのぼれば、、、

幼子の厄を祓う「形代(かたしろ)」(身代わり人形)として「這子(ほうこ)」という縫い包みを作り、産褥や生まれた子の枕元に置いた室町時代の風習にまで遡る。

こうした人形は全国的にあったそうで、日本におけるぬいぐるみの始まりなのかも知れません。

相当数のぬいぐるみ人形が日本中にあったと思うのですが、そういうのってどこへ行ったのでしょうか。

現在のさるぼぼは?

ご当地のお土産として、赤色だけではなく多様なカラーバリエーションで、それぞれの色にご利益を持たせ、キーホルダーやストラップとして展開しているようです。

飛騨物産館ではこれらのグッズを売っていたり、「手作りさるぼぼ体験」もできるようです。

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【張子制作MAP】

20/47。中部地方は残すところ、石川県、福井県、長野県の3つ。
今回のさるぼぼは素朴系でしたが、残す3つは結構複雑で大変なものに手をつけてしまっています。ではまた。


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