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ハリコグラフィ通信(vol.1/2022.7.20)

【1】雑記「はじめに」

こんにちは。

HARICOGRAPHY(ハリコグラフィ、と読みます)という屋号で創作張子をつくっている渡部剛と申します。

普段はせっせと張子を制作してはオンラインストアで販売をしたり、SNS(InstagramTwitter)で張子の販売情報などを発信しています。これはこれで楽しくやっていますが、いわゆる商売(オンライン販売)と細切れの情報(SNS)以外のコミュニケーションをとれる場所が欲しいなあとも思っておりまして。

例えば、私自身のパーソナルなお話(好きな郷土玩具や日常についてなど)であったり、張子作品のスピンオフ的な何か(イラストやマンガなど)を書いたり描いてみたいなと考えています。

直接的には商売と関係ないのかも知れませんが、普段どういうことを考えたり感じたりしながら張子を制作しているのか、また仕事としての張子制作から一歩離れた趣味的なものなどを一覧できる、アーカイブ的な場所として久しく更新していなかったnoteを再開してみようかと思っています。
(張子をつくりはじめた頃に、手習いと学習のために各地の郷土玩具の模作をしていました。以下の「てのひらのしわざ」というマガジンにまとめてあります。今見ると恥ずかしくも頑張っていて微笑ましい。。)

それでですね、つまり何をしたいかざっくりと言ってしまうと、「モノの作り手・売り手とお客様」という関係性をほんの少しゆる〜くしたいのです。

私の作品を知って下さっている方にはより深く、あるいは別角度から作品や作者の背景を知って頂ける機会を、郷土玩具を好きな方とは愛の共有を、張子をつくっている方とは情報共有や何かしらの連帯を、この場所でできれば良いなと!(あくまでもゆるく)

長くなりましたが、こういったことを考えております。
おそらく隔週程度の更新頻度となりますが、制作の合間にゆるゆるとできたら良いなと思っていますので、お気軽に楽しんで頂ければと思います。

【2-1】四コマ『葉狸狐のかき氷』


2022年夏の新作張子で「葉狸狐(はりこ)のかき氷」という作品をつくりました。
葉っぱを頭に乗せて人間に化けたつもりで季節を楽しむ狸と狐です。暑い夏の日に大きな氷の上でかき氷を食べながら涼んでいたら、いつの間にか一日が過ぎて氷も溶けてしまっていた、という時間の経過だけを描いたお話です。

この「葉狸狐」は、昨年の秋には「葉狸狐相撲」、今年の春に「葉狸狐の花見」とつくっていまして、狸と狐が季節にまつわる何かを2匹でおこなっているもので、できれば長くシリーズ化できれば良いなと思っています。

【2-2】四コマ『猫の行水(土用の丑の日編)』

今年2022年の7月23日(土)は「土用の丑の日」。このフレーズを聞いて連想するのは鰻ですよね。

夏のある日、桶の中で泳ぐ鰻を捕まえようとした猫が捕獲に失敗してドボン!結局、鰻はあきらめて涼んでいる、というお話を描きました。
板締め絞りの手ぬぐいを頭に乗っけて風流です。助かった鰻は、猫のお尻のブチに吸い寄せられていく紋白蝶を眺めています。また捕獲劇の始まりそうな予感。。

余談ですが、「土用の丑の日」に鰻を食べるという習慣は、平賀源内が知人の鰻屋の店頭に「本日、土用の丑の日」と書いた紙を貼ったら繁盛したのが起源だそうですね。
「土用」とは、古代中国の春秋戦国時代(紀元前8世紀〜3世紀。戦乱が続き秦の始皇帝が出てくる頃まで)につくられた、季節をあらわす暦の「二十四節気」の中にある、「立春・立夏・立秋・立冬」それぞれの前18日間のことです。その期間の中にある一般的には夏の「丑の日」、これが俗に言われる「土用の丑の日」です。
ちなみに今夏の「土用の丑の日」は、7/23(一の丑)と8/4(二の丑)の二回あります。

じゃあ今度は「丑の日」とは??となりますよね(笑)。
これは上の暦にも謎の2文字が毎日書かれていますが、"甲乙丙丁…"と続く「十干(じっかん)」と、"子丑寅卯…"と続く干支(えと)でおなじみの「十二支(じゅうにし)」の組み合わせからなる暦の表記法です。
細かく解説するととても長くなってしまうので省きますが、普段はほとんど意識することのない昔からの暦の考え方や言葉使いなどは、「正午」とか「◯月上旬・中旬・下旬」とか「還暦」などなど、現在も普通に口にする言葉のベースになっていたりします。もしご興味があれば調べてみると良いかも知れません。
このように、ひな祭りやこどもの日などの「節句」行事なんかも、古代中国の暦や風習がベースとなっていたりと、郷土玩具や張子などを楽しんでいると、知らず知らずに様々な文化を深く知る入り口に立ってたりすることがあります。


【3】HARICOGRAPHY 夏のチラシ完成・随時配布中

2020年春から作成・配布をはじめたHARICOGRAPHYのチラシもこの夏のチラシでなんと10号目!
新作の写真を表紙に、季節のエッセイと季節の張子を紹介するこのチラシ、展示やイベント会場での配布やオンラインストアでご購入頂いた方にお送りしています。
ちなみにオンラインストアでご購入頂いた方には、直筆の張子イラストを描いた納品書を同封してお送りしています。
機会がありましたら是非手に入れてください。

※よろしければ…

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次回のハリコグラフィ通信の更新は、8月第一週の予定です。
みなさま、くれぐれも暑さや疫病に負けず、良い夏をお過ごしください!

HARICOGRAPHY 渡部剛

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