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エッセイ『闘争または逃走による反応』

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吾輩は根暗である。職歴はまだ無い。端の多い生涯を送って来ました。--みんなが当たり前に持っている見えないモノが生まれつき持っていない「私」。たった一つだけ足りない、それだけで日常… もっと読む
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#あたしンち

【#004|データが消えた】(2018年09月4日)

「そんな…こんな、こんなことあってたまるか…なんてこった…」  ほぼ終わりかけた下書き中の記事【猫手】が消えてしまった。  原因は記事編集画面の途中でスマホの電源が切れてしまったからだ。  たしかに電池の残量確認を怠った自分が悪かったよ。だけども2時間、2時間かけて書いたんだぞ。それを「あと30秒でスマホの電源が切れます」とか予告なしに突然「電源を切ります」と消えやがった。  スマホの寿命を縮めるから普段はやらないのだが、緊急だから充電コードを差して再度電源をつけてみ

【#003|猫手】(2018年09月03日)

「猫手(ねこて)」とは「(猫舌のように)熱いものを手で持つことができないこと。そういう人」という意味である。  命名したのは私の母で、熱いものを持つのが苦手な小さい頃から相手に説明する際に使っているらしい。転じて我が家の中だけ通じるガラパゴスのような独自進化した造語である。  主に出来立てのアツアツ料理を食卓に運ばないといけないときなど使われるのだが、こういうときよその熱いものを持つのが苦手な人は自分の手をどう表現しているのだろう。  特に料理運びなど刹那的なタイムリミ