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鉛フリーはんだの違いを見る。

鉛フリーはんだとは?

はんだは電子回路などの基板に電子部品を搭載するために使用さてれいます。

2000年以前は錫(60%程度)と鉛(40%程度)の合金であるはんだを使用していました。
しかし、鉛は人体に有害であり、RoHS指令によって有害物質として使用の制限がかかっています。

鉛フリーはんだは鉛含有率0.10%以下となっており90%以上が錫となっています。
錫のみでは様々な不具合が発生するため以下のような合金を鉛フリーはんだとして使用しています。
また、合金の成分の事を「組成」と呼びます。

Sn-3.0Ag-0.5Cu(錫に銀3%、銅0.5%)
Sn-1.0Ag-0.7Cu(錫に銀1%、銅0.7%)
Sn-0.3Ag-0.7Cu(錫に銀0.3%、銅0.7%)
Sn-0.7Cu-0.05Ni+Ge(錫に銅0.7%、ニッケル0.05%、ゲルマニュウム)

鉛フリーはんだの違いとは?

主に銀(Ag)の含有率によって違いがあり銀が3%含んでいるはんだ、0.3~1%含んでいるはんだ、銀を含まないはんだになります。

違いを見る。

銀が3%含まれているはんだを生基板へはんだづけした際の写真が以下になります。
※糸ハンダ(Sn-3.0Ag-0.5Cu)を使用しました。

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生基板の真ん中の銀色の金属がはんだです。
その周りに糸はんだに含まれているフラックスが残っています。
また、はんだの真ん中にデンドライトと呼ばれる成長した結晶が見えます。
デンドライトが表面のみであれば問題はないのですが、はんだの中まで成長すると引け巣となりクラック(割れ)の原因となるため注意が必要です。

次に、銀が含まれないはんだを生基板へはんだづけした際の写真が以下になります。
※糸ハンダ(Sn-0.7Cu-0.05Ni+Ge)、製品名:SN100Cを使用しました。

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銀入りのはんだと比べはんだに曇りもなく使用したカメラのリングライトが写ってしまうくらい綺麗な表面となっています。

銀なし鉛フリーはんだ

今回は日本スペリア社さんのSN100Cという糸ハンダを使用しました。
銀が含まれいない鉛フリーはんだとしては東京、秋葉原や大阪、日本橋で入手しやすい糸ハンダです。

DMM.make AKIBAでは12F Base、10F CircuitにてSN100Cが使用できますので違いを試してみていただければと思います。

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この記事は 2017/04/04 に ものづくりログ へ投稿した記事をnoteへ転記しました。