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ロックンロール黄金伝説39 stranglers

「オッス!ストラングラーズ」(バーチャル編)

「いやー俺悩んでてさ、、、。」

「どうしたんだジャンジャック?」

ヒューは彼の顔を覗き込んだ。

「昨日買ってきたギター、低い音しか出ないんだ、、、。」

ヒューはぺグの数を数えた。

「いち、に、さん、し、、、。これベースじゃん、、。」

「えっホント?」

ベースとギターの違いさえ分からないジャンジャックにヒューは呆れた。

「そうか!気分が晴れたよ!!これがベースかーウオリャー!!」

ジャンジャックは正拳突きよろしく力の限り弦をヒットした。


ゴキーン!!!!


アンプが軋む音がした。

ジャンはさらにうろ覚えのジミヘンのソロフレーズを弾いてみた、、、。


ゴキゴキガキコキキーン!!!!


「いやーベースってやつもイカスジャン!!ロックっぽいね!!」

ヒューはあきらめて自分も力の限りストロークする事にで対抗した。


ジャキキーン!!


そして昔聞いたストーンズの曲を替え歌にして歌ってみた。


「サムシンベタチェーンジ!!」


ジャンジャックへの怒りのせいか、その声はほの暗い凄みを感じさせるものだった、、、。


ピロリロピロリロピロリロピロリロ、、、、。


顔とおなじくらいインチキなフレーズが遠くから聞こえてきた。

デイブだ。

「あいつはいっつもアルペジオだ、、、。」

さらにヒューの怒りはヒートアップした。


「サブシンベタチエエエーーー!!!!」


チチタタズシズシ!!!!


それまで地蔵のように固まっていたジェットブラックもやっと起きだしたようだ。


「オ、オ、オラの自由な演奏の余地は残ってねえだ、、。としたら、、、、、リズムキープしかねぇ、、、、。」


ガギゴキチチズシピロリロジャキーン!!!!


「いやーバンドって楽しいねヒュー!ところでオレもコーラスってやつ、付けてみていいかい?」

「、、、、ああ、、。いいよ、、、。」

「そっか!おれハリキルよ!!」


「ダブシンベタゲーンジ!!!!!」


ヒューの怒りは既に度を超したものになっていた。

「腹いせに明日はジャーナリストでも拉致っちゃおうカナ、、、、。」

ストラングラーズの夜はふけていく、、、。

--以上パンクはじめて物語より抜粋--
(1st.Sep.03) 






 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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