ロックンロール黄金伝説45 squeeze
「言葉のサウンドトラック スクイーズの巻」
かの誰もいなくなったヴェルヴェッツのラストアルバムからその名前を拝借するあたりから「ひねくれてんなー」って感じが満載のスクイーズ。
初期はホントにオリジナリティが満載だった。
ファーストは打ち込みプラスパンクリズムにジミヘンみたいなソロが載るというかなり変態ロックをやっていた。
誰もついてこれないと思ったのかセカンドではモンキーズをフェイバリットにあげていたグレンが
ポップメロディを炸裂させている。
そしてそのコード進行だがこれもいっちゃってる系でトッドとはまた別のわけのわからなさがある。
これには要因があって彼らグレン(メロ)&クリス(歌詞)は完全に分業でしかも詩先だそうだ。
だから歌の内容にそってコードがどっかにいってしまうのだ。だからリズムも半拍かけてたり平気でする。
一番笑ったのが5thの中の「アイブリターンド」と言う曲。
普通のエイトの曲だが「ウェナイウェイクアップインザモーニン♪」の歌詞の部分で急にシャッフルになるのだ。
これはもちろんブルースにありがちな出だしの歌詞に反応したグレンのおもしろセンスだと思う。
という具合に音楽オタクへのサインもたくさん含まれているのでその筋の人にはたまらないだろう。
彼らが日本のボウイに死ぬほど濃い影響を与えたのは有名でドラムのロートタムやルート音だけのベース、ギターのセンスなどもろバレである。
とくにギターソロ、その執拗なメロディアスさは
「グレン〜布袋〜ビジュアルショック」と
系譜が作れるぐらいで実はこのスクイーズが日本のロック界に残した軌跡は気づかれてないだけでデカイのではないかと思えてならない。
(10th.Oct.03)