Forget me not blue

ぼくらは愛に試されてばかりいて、きみとの間を埋め尽くすものをまだ、ちゃんと捉えられないでいる。砂漠になった脳みそまで、簡単にきみの存在に沈められてしまうのに、間違いに気づくことが怖い。ぼくだけが、いつもひとり待ち合わせをしているみたいで、誰も側にいないことにしてしまう。果てしない帰り道、ショーウィンドウに映し出される生活を帯びたぼくの目。ざんぐり、ざんぐり、スコップで心を掘り返して、そこにきみの化石が埋まっていないことを、知る。

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