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着物を好きになったきっかけ ストーリー

私が着物を好きになったきっかけについて書いていこうと思います。

私が育った環境から子供の頃は毎日のように母が着物の仕立てを家でしていました。

子供だった私は母が仕立てる着物を見ていて綺麗だなぁと反物から着物に仕上がっていく過程をみるのが好きでした。

内職として仕立てをしていた為、夜中まで縫っていた母の背中を見て育ちました。

小学校に入学前は母のそばで可愛い待ち針を並べて遊んでいた事を思い出します。

針を持つようになったのは小1くらいだったかと思います。
小さな袋物やポーチを縫っていました。

着物のハギレや切れ端の捨てられる部分を集めて宝物みたいに眺めていました。

当時の私は綺麗な色があって柄も可愛かったり生地のツヤ感が素敵に思えました。

クレヨンや色鉛筆とは違った色の微妙な違いとか

布の織り方によって触った感触や艶の違いなどに不思議な魅力を感じていたのでしょうね。

ワクワクしていました。

母は仕立ての資格は持っていませんでしたが結婚前に和裁を習いに通って和裁を習得したのだと聴きました。

母の世代前の女性はお嫁に行く前、近所て和裁を習い、嫁入り用の着物を自分で仕立てていた時代でした。

母は私が小3位の頃に踊りの先生の家が近所にあり、踊りを習いに通っていました。

母が先だったのか忘れましたが私も一緒に習いに行きました。

新舞踊と言って日本舞踊から歌謡曲、演歌、民謡とジャンルはさまざまでした。

着物を着る機会を踊りのお稽古事をすることで仕立てや直しの仕事を依頼されるメリットを母は考えていたようです。

発表会には着物を着れるんです。
お袖の長い振袖や中振袖をきて踊りを踊ったことは楽しかったです。

舞台に立つと自然に顔がニヤケてました。人前で話すことは苦手ですが何故か嬉しかったです。

同級生や低学年の子達も一緒に習っていたのでそれも楽しかったですね。

盛岡に電車で行って発表会に参加した時はおにぎりを食べたり景色を眺めたり非日常が味わえたのも素敵な思い出です。

小学6年生位まで習っていました。

話しは変わって
小6の5月3日は私にとって人生が左右されるきっかけがもう一つありました。

母が生まれ育った平泉では5月3日は春の藤原まつり 東下り行列という行事がありました。

兄、頼朝に追われた源義経が平泉の藤原氏に招かれた情景を再現したお祭りです。

当時、テレビ番組で「トミーと松」のドラマに出演していた国広富之さんが源義経公役に扮していました。

東北の桜が咲く時期は遅く、行列にタイミングを合わせたように桜吹雪の中で源義経公役に扮する国広富之さんと目が合ってしまいました。平安絵巻に魅了されました。

一気に源義経公のファンになった事は言うまでもなく当時、図書委員だった私は平安時代の物語や義経に関わりが合いそうな本を読みまくりました。

平安時代の衣装に興味を、持ち着物の世界観にハマりました。

母が近所にある和裁教室に学びに通っていた時期もその頃だったと思います。

私も一緒に和裁教室へ行き着物を縫いたいと言ったのか、小6の冬休みの作品に可愛いウールの着物と長襦袢を仕立てました。

他には三ツ身(3歳位用)の着物と被布を途中まで縫って通うのを途中で辞めたあとが残っていました。

中学生になる頃に引越した為、それ以来いけてないです。

その和裁教室では教科書がありました。
教科書の巻末に衣装の歴史として縄文時代から現代に至るまでの日本の衣装の移り変わりが図解で書かれていました。

着物になる前の衣装の歴史を知るきっかけになりました。

中学の自由研究にその衣装の歴史を模造紙を長細く繋ぎ合わせて図解で書いた事がありました。

昨年頃にFacebookの着物グループの中で書籍を出された方がいました。その投稿をみて中学生当時の私がしていた事を思い出しました。

着物や衣装に対する興味がずっと続いてきていました。

高校に進学する時は家政科の学校を選びたかったけど。
家計の負担を考えて公立高校で学べる学校が農業高校でした。

生活科という農家のお嫁さんに必要な農業経営の科目(高校の授業に初めてPCの授業が取り入れられた)や食物、被服、保育にプラス、農業科目が野菜、園芸、草取りが授業の大半だったり、堆肥を運んだりが社会に出た時に嫌がらずに何でも取り組む事は出来たのかもしれないですね。

唯一、着物につながる科目は被服の授業でした。
浴衣の作製がありました。

その浴衣の反物は母が仕立て物を依頼されている呉服屋さんで母と一緒に選んだ紫陽花の柄の浴衣。
いまだに大切に仕舞っています。

高校を卒業後、奈良の大原和服専門学園に入学しました。
母が身近で着物を仕立てていたことがきっかけになり母と同じ和裁を仕事にすることを選択しました。
国家資格が得られて人間国宝の技術を学べる学校は他には無いと思いました。
着物を好きになった事が沢山の方の為になるように広めていきたいです。

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