久しぶりにちょっと泣いた

私は涙腺が緩い方である。すぐに泣く。映画や小説に感情移入して泣くというのもあるが、それ以外でも感情が高ぶると泣いてしまうとこがある。これが人前でもそうなのだから困る。今日も職場でちょっと涙がちょちょぎれてしまった。同僚にバレてなければいいが。帰りに歩きながら相方と電話してたら、盛大に涙が溢れた。


始まりはいつもデザイン会

アラフォー女の涙の理由なんて知りたくもないだろうが、しばしお付き合いを。「できるだけ簡単に」とは思うが、長くなってしまうんだろうなー。

私の職場は印刷会社で、毎年恒例の年末商戦用の仕事がある。毎年交代で担当者を決めて、こんな夏の盛りから準備に入る。今年は私も担当者になっていて、それがちょっと胃に重い今日この頃。今日その仕事の案を皆に見てもらった。

けちょんけちょんに言われることは予想してたので、内心ムカムカしながらも「勉強になります」と皆の苦言にいちいち頷く私。あ〜、いろいろ言われたことを反映するの大変だな〜。 ある程度は頑張るけど、後は野となれ山となれ!とか思っていた。


できる人はこれだから困る

その後、別の仕事の担当者N氏の案を見たのだが、提出された案は2案。担当者を決める時、自由度の高い仕事に不安があるというN氏に、経験豊富なU氏がサブでつくことになったのだが、U氏も案を作っていたのだった。そしてN氏は休みで不在。

U氏が案を作っているのには前から気付いていて、私は内心「まずいな〜」と思っていた。U氏の方が作業も早いし、的確に上手に仕上げてしまうことは予想できた。N氏は自分の能力に不安があって、本当はあまりやりたくないところを「仕事だから、いつかやらなきゃならないなら頑張ろう」と担当者になることを決断したのだ。そんなN氏が頑張って仕上げた案と、もともと自由度の高い仕事が得意なU氏の案……。

一念発起でやってる仕事を、得意な人が目の前でひょいひょいとやられてはたまったものではない。私は担当者になるのを渋ったN氏の気持ちがよく分かるので、U氏の考えなしな行動に「困ったな〜、なんであんなことするんだろ?」と思っていたのだった。


欠席裁判?

N氏がいない状態で、2つの案について批評が飛び交う。「2つ案がある状態で最終的にどうするんだろ?」と思ってたら、皆もそう思ってたみたいで途中でその話になる。「皆が良いと思う方をベースにして、N氏に作業を続けてもらう」「U氏の方がいいということなら、U氏が担当者になる」とかいう話も出る。……そんな話になるなら、初めからN氏でなくU氏を担当にしたら良かったじゃん!

ごちゃごちゃ話してるのを聞いてたら、私はだんだん辛い気持ちになってきて、「N氏にやってもらう気持ちがあるなら、U氏はこれ以上自分で案を作るのはやめた方がよい」と発言。発言しながらもう泣きそうな私。上手くできない自分を分かっていて作った案を、人と比べてどうこう言われることの辛さよ。もう我が事として辛い。

仕事で何が辛いって「人と比べて劣っていると言われること」。仕事ならそんなの当たり前なのかも知れないけど、私は甘ちゃんなので。仕事としてどうダメなのかを言われるのはいいけど、不必要に人と比べられると「だったらその人がやればいいでしょ」と思ってしまう。


厳しさとモチベーション

こんなこと考える私は、とっても甘い人間なんだろうなーと思う。でも、人っていろんなことにモチベーションを感じて仕事してるでしょ?それをわざわざ削ぐようなことしなくていいんじゃない?とは思うよ。結局この件は、一応「担当者はN氏」というのは既定路線として、U氏が上手いことどうにかする方向で落ち着いたようだ。最後の方は泣きそうな自分を保つのにいっぱいっぱいだったので、あんまり話を覚えていない。

集団で何かをする場では、これに似たことがよく起こる。部活とかもそうだったし、職場もそうね。能力が高い人が正義であり、そうじゃない人はまるで価値がないように思わせられる。でも皆何かしら欠けてるところがあって、それを補い合うために集団でいるんじゃないの?そんな考えは甘いよな〜と思いつつ、なんだかもやもやしてしまうのであった。

私の文章に少しでも「面白さ」「興味深さ」を感じていただけたら嬉しいです。