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とある引きこもり初心者の憂鬱

 暇である。家から出られないのであれば、やることはなるほど減る。なにせ人と話す機会が大幅に減る。それに尽きる。こうなったのはもちろんコロナウイルス君のせいである。
 暇であるが、なぜか日々が素早く過ぎていく。時間がなかなか経たない時に暇だと感じるはずなのに、暇だ暇だと言いながらいつの間にか1日が終わっている。
 家にいてやることがないはずはない。幸いなことに技術が発展し殆どの活動は家でできる。サークルの仕事や趣味、もちろん人と話す機会だって確保できる。しかし、いかんせん、1日のうちのやることの種類が少なすぎるのだ。何かをするとき、大抵他の用事があるとそれを止めることになる。しかしこの引きこもり生活に喫緊の用事など殆ど訪れない。読書だろうとゲームだろうとお喋りだろうと一度始めたら終わらせるきっかけがないのだ。
 かくして1日の終わりまで続けることになるーのは流石に極端な話だが、おかげで1日のうちにやったことで思い出せることが少ない。5時間読書していようが、読書したという記憶しか残らない。3時間のうちに講義聞いて読書して友達と喋っていた方が思い出すことは多い。
 大人になるにつれ時が過ぎるのが早くなっていくというのも概ね同じ原理だろう。子供の頃はなんでも新しく思えてどんなことも新たなバリエーションになれた。大人がやることにバリエーションは少ない。
 このような生活をしているから日記に書くこともなくこのようなことを書いてる。明日、日記にまともに書きたくなることが起こるのを願うばかりだ。引きこもりも慣れなければ意外と楽とも言えないのかもしれない。読んでる本とやってるゲームばかり多くなるしレビューでもしてみるか