【SNSライフを学ぶ#3】SNSで居心地の良さをつくるのは、自分のキャラとポジションを探し当てることから/うすいよしき
SNSとのよりよい関わり方を模索するために始まった、『ぼくらのSNSライフ』。もとくらの先輩やSNSを活用して豊かな暮らしを送っていると感じる方々に「SNSをどんな気持ちで使っているのか」また「SNSとどんな付き合い方をしているのか」を聞いていきます。
Twitterを再開したことをきっかけに、SNSの使い方や関わり方にもいろいろあるのだと知った私・飯塚麻美。そして、「自分の活動を発信するため、人とつながるため、情報収集のため……私はどうやってSNSを使おう?」と考えるようになったことが、連載『ぼくらのSNSライフ』を始めようと思った経緯です。
・第一回目のインタビューはこちら
さて、今回お話を聞いたのは前職の「Readyfor」に関わり、オウンドメディアの編集長なども務められ、フリーランスのライターとしても活躍中のうすいよしきさん。
「人を応援する」ことをモットーにしながら、noteユーザー同士をジャンルの垣根なくつなぐイベント「note酒場」やカメラ好きコミュニティ「noteカメラ部」を運営されています。
筆者・飯塚はうすいさんのTwitterやnoteの使い方を見ながら、楽しいことに積極的で、どんどん人とつながり、SNS上でも活発に過ごしているように感じていました。そして、「SNSを楽しく使う方法を教えてもらいたい」と思うように。
けれどお話を伺ってみると、うすいさんにもSNSで周りの人に嫉妬や憧れを抱いていたときもあったそう。そんな中、SNSライフを楽しんでいくきっかけとなったのはSNSで話題のある人の存在でした。
「誰かの夢を応援する自分でいたい」という強い想い
── もともと、SNSに対してどんなスタンスでしたか?
うすい Twitterは、大学生のときからやっていたけど全然鳴かず飛ばずだったんです。SNSで発信すること自体があんまり好きじゃなかったんだけど、Readyforを出ようってなった去年のはじめぐらいに本格的にやり始めました。
Facebookは、情報を拡散することが大切なクラウドファンディング事業っていう仕事柄から、とても頑張っていたんですけど、他のSNSは特にやっていなかったです、むしろ敬遠していました。
── Twitterをやろうとしたのはプライベート用ではなかったんですね。
うすい 仕事意識が強かったですね。
ぼくはクラウドファンディングの実行者がよりお金集まるようにしてあげたい、サポート側にまわりたいというのが目的としてありました。SNSの中でもTwitterは、情報が広がりやすいからこそ、そこをちゃんと知っておこうと思ったんです。
── 学生時代はあまりSNS使わなかったということでしたが、どうして敬遠していたんですか?
うすい 大学生時代の自分は、別に世の中に何も生み出してないし価値がないと思っていたんですよね。バイトして普通の大学に行って、何かに秀でたわけでもないから、何かを言おうっていう気持ちにはならなかったんだと思います。
使い始めたのは、やる意味がなかったものからやったほうがいいものになったからで、今はもう運用目的だけじゃなく自分のやってみたいコミュニティづくりなどのために使っていますね。
でも、自分が今やっているライターだったりReadyforのお仕事のことを差し置いて考えているのが、30歳ぐらいになったときに日本で一番、誰かの夢とかを応援できる人間になりたいっていうことなんです。だから、SNSもそのために使っているっていうのが今は一番大きいです。
嫉妬が薄れ、気楽なSNSライフを送るようになるまで
── 私はSNS疲れしている実感があるんですが、うすいさんは苦手だったものを使いはじめてみて、疲れみたいなものを感じたことはありますか?
うすい 最初はたしかに苦しかったり嫉妬と憧れがすごかったり、自分の言いたいこと言っても反応得られないしなあ、というのはありました。でも最近はもう、楽しいものになっています。
── 楽しめるようになったのにはきっかけがあったのでしょうか。
うすい これはもう、SNSが上手い人に聞いたほうがいいだろうと思って、エロデューサーという肩書きの佐伯ポインティくんに相談しにいったんです。そのときに佐伯くんが言っていたことに影響を受けていますね。
佐伯くんは、「バズったツイートでも、来月には誰も覚えてくれないもの」っていう話をしていて。それがとても印象的だったんです。
それと、僕のSNS運用に今も活かされているのは、「アニメのキャラをいくつか併せてネット上の自分のオリジナルキャラクターを作る方法」です。
── ネット上に自分のキャラクターをつくる・・・?
うすい なぜアニメキャラなのかというと、彼らは社会的に人気がでてるものだけが生き残っているから、とポイくんが言っていたんです。
ブリコラージュのやり方は、まず国民的人気アニメのキャラクターの中から自分っぽいものを3人選びます。
でも、3人の性格を全部マネすると複雑だし、本来の自分のキャラクターとは乖離してしまうから、それぞれの性格を抽出してコラージュします。僕は、「サポータータイプで、誰かのために何かすることが好き」というのが自分のキャラの8割ぐらいを占めいているからそういうキャラクターを当てはめました。
当てはめて抽出したら、次は削ぎ落としです。例えば、ワンピースにでてくるチョッパーを3人の1人に選んだとしても、「自分はチョッパーみたいに可愛いこぶったりする側面がない」と思ったら、そういう部分は削ぎ落としちゃっていいんです。
そうするとある程度キャラが固まってきて「真似したほうがいいのはこれとこれ!」とわかってくる。
実際にSNSでは、キャラがある程度定着してくると、言ったほうがいいことといけないことが確定していきます。
↑うすいさんからいただいた参考資料
「サポータータイプで、誰かのために何かすることが好き」な自分のキャラを想定したら誰かの活動を応援できるようなツイートがいいよねってわかってくる。キャラとブレがでないようにすれば、自分も見てくれてる人もブレない。
「SNS上で自分はどう見られるか」を悩まないので、嫉妬とか憧れは薄れて居心地がよく、行動しやすくなりました。
── 「どう見られるか」って誰しもが気になることだと思うのですが、そんな乗り越え方があるとは。
うすい 2〜3人でやると楽しいですよ。王道のアニメとかで「あの子はこれだよねー」とか言いながらね。
ネット上の成功論に踊らされない
── SNSを使うときに発信側と受信側の場合がありますよね。うすいさんはどんな割合ですか。
うすい 見る側のほうが多いです。3:7ぐらいかな。寝る前とかかなりTwitter見ていますね、タイムラインは全部見てると思います。
── 沢山見ていても楽しいって感じられるのはどうしてですか?私は沢山見ていると疲れてしまう。
うすい 得ようとする情報はわりと制限しているかな。種類も量も多いと有象無象になってしまうよね。
あとは、すべての情報は、表裏一体である、と気付くことかな。
僕は文章を書くことに対して、数で勝負するタイプじゃないってわかってるんです。毎日コツコツ書いたりするんじゃなくてたまに質の高い記事を書いて勝負したほうが勝てる。
だから、「数をかかないことが劣悪である」とか「こうすればうまくいく」みたいな成功論は全部信じ込んでしまわないようにしています。自分に合うスタンスはどっちだろうって考えることが大切だと思うんです。
── 自分に合うスタンスを自分で知ることは、やはり大事なんですね。
うすい 自分の軸を確立すると疲れにくくなるかもしれないよ。
記事を読むのも、「ちょっと違うな」と思ったら途中でやめたりしてもいいと思うしね。
(後編につづく)
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