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【交換日記】53-14林原花漣

交換日記

お疲れ様です。

入部してから数ヶ月がたち、最近は練習三昧の生活にも慣れてきました。合宿を終え、大会に参加し、私は今自分自身の弱さを痛感しています。

多分私はウィンドに対して、皆が持っているような熱い気持ちとか情熱を持てていないです。インカレ優勝するとかの大きな目標を設定する事なんて以ての外で、大学生活楽しんでウィンドやって行けたらいいなとか思っていました。でも、負けたくないっていう気持ちは人並みにあり、高い目標に努力して突き進んでいく同期を見て、メンタル面、技術面の両方で差を感じ、どうしようもない劣等感に襲われています。それによってでしょうか、ウィンド超絶楽しい!と感じたことはありません。

そのマインドのまま迎えた山中湖カップは本当に最悪の結果でした。1レース目ではゴール直前でホーンがなり、2レース目の途中でクラッシュし、3レース目は参加出来ませんでした。そのことを慰めてくれる人は沢山居ました。だけど、結果が全てなんです。ゴールできなかった事実は変わりません。自分にもっと実力があれば、1レース目フィニッシュ出来ていたはずだし、2レース目もいつも通り走れていたと思います。その後の表彰式ではレディースで自分だけ表彰されない恥ずかしさと悔しさで頭が真っ白になって涙を堪える事に必死でした。その夜はどうにかしてこの辛さを忘れることに徹しました。明るく楽しく合宿を終えることができるように、入賞した同期や先輩たちにおめでとうと言えるように頑張りました。その日は忘れることが出来たとしても、次の日起きた時は表現出来ないほどの心の重さで、もうウィンド辞めたいとすら思いました。もっと自分に実力があったら、もっと真剣に取り組んでいたら、毎回の練習で少しでも成長出来ていたら……そんな考えがぐるぐる頭を回って止まりませんでした。ネガティブな感情はどんどん私の心を蝕んでいき、私にとって勝負が本当に怖いものになりました。

初めは同じスタートだったはずなのに、夏練とか合宿とかでぐんぐん成長していく同期の姿を見て、ただ焦る。もっと上手くなるぞ、次は入賞してやる。上達したい気持ちはあるものの、気持ちだけが先走り、ただがむしゃらに日々の練習を浪費するばかりになってしまっていました。だから私はみんなとどんどん差がついていっている。そんなことは分かっていました。分かっていたからこそ自分を責めることしか出来ませんでした。ましてやとても上手で親身に教えてくださる先輩方など様々な点で環境に恵まれているのにも関わらず、それを生かしきれていない自分にも腹が立ちます。そんなことを悶々と考え続ける合宿の帰り道でした。
この落ち込んだ状態のまま寮で1人になることが嫌すぎて横浜の駅で帰りたくないとゴネまくり、挙句の果てには今まで堪えていた感情が大爆発して琴の腕の中で大泣きしました。傍から見たら絶対にヤバい奴でした、一緒にいた同期のみんな本当にごめん。

それから何週間か経って自分の中で何か変わったことがあるか、と言われたら分かりません。まだウィンドに自信は持てないし、真っ向に勝負をすることは怖いです。だけど、ウィンドに向き合う気持ちを変えたいと思い、これだけは心に決めました。
逃げないことです。
どんなに苦しくても面倒くさくても逃げていては成長出来ません。

自分を変えようとするのが遅すぎたんじゃないかなって不安な気持ちになって落ち込むことが最近何回もあります。でも夏練はまだ終わっていません。今からめきめき成長してもう誰にも負けたくない。負けません。

今までこんなにしんどい気持ちになりながら文章を書くことはなかったと思います。本当はウィンドに対する希望に満ちた、ただ一身に上手くなろうという真っ直ぐな気持ちを書けたら良かったのですが、これが今私がウィンドに対して思っていることです。そんな思いを言葉にして受け止めることが「逃げないこと」の第一歩なのかなと思います。

53-14 林原花漣

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