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早稲田卒ニート152日目〜つらたん、ということ〜

被害届を出した。現場検証へ同行したのち、交番の2階にある取調室へ。被害届を出すために様々なことを事細かに聴取される。何やらドラマでよく見る光景だ。無論、相手は刑事でなく警官であるが。

そんな状況でも、「やっぱりカツ丼とか出てくるんですか?」や、「そろそろ田舎のおふくろが悲しむ頃ですかね」などとボケるのを忘れない。向こうも向こうで大笑いしている。明るい空気で聴取は進む。

最後に、左手の人差し指にインクを付けて割印を押す。2枚の紙を跨いで押印するアレである。

綺麗に2等分できるかな、と思いながら、「大体で大丈夫ですよ」と言って紙を押さえてくれている警察官の手に向かって、「じゃあこの辺ですかね」と押すフリをする。やはり、どうしてもボケてしまう。向こうは、「私たちもよく失敗して怒られるんですよ」と言って笑っている。「じゃあ絶対に成功させますね」と言って見事に上手く押せたところで、「おおー!」と盛り上がってくれた。

「この辺にはよく来られるんですか?」と聞かれたので、「まあたまにですかね」と答えると、「今度また見かけたら声かけてください」と言う。「あはは、そうします」と何となく流すと、「緊急時じゃなさそうだったら声かけてください」と念押ししてくる。そんなに声をかけてほしいのですかい。

いやいや、実はあまり笑っていられない。これでもなかなか辛い思いをしているのである。これだけ落ち込んだのは一体何年ぶりだろうかというくらいには気分が低迷している。

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