「杳子」古井由吉

「杳子」古井由吉著、完読。
YouTubeで多和田葉子を検索し、トーク動画に古井由吉さんも参加されている動画を見て初めて知る。発する一語一語が繊細で配慮があり何とも魅力的な作家さんだなぁとなり、内容も気にせずに新潮文庫「杳子」を買った。こちらも冒頭の杳子と彼の出会いは山岳地帯で、山の風景が描かれており当たり！と思いきや、恋愛云々な事に興味なく、文章も流してしまって何とも読みづらかった。私には難易度が高かった。けど何とか最後までたどり着いたので感想を書いている。
この本の前に読んだ「歩山録」の何処か不可思議なまま一緒に山行する山田と少年の関係、「杳子」は下山後の日常も不気味なまま関係が続く杳子と彼、に何処か似通ったところを見て、偶然手にした2冊の本の繋がりを感じた。
古井由吉の言葉の魅力をもう少しスムーズに味わえるよう精進したい。