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やっと仕事が終わりいつもなら即座に飛び出していくお嬢さんが、しっかりコートは着込んでもなかなか帰ろうとしない。 何かあったのかな?と気になっていたら小さな声が聞こえてきた。

やっと仕事が終わりいつもなら即座に飛び出していくお嬢さんが、しっかりコートは着込んでもなかなか帰ろうとしない。
何かあったのかな?と気になっていたら小さな声が聞こえてきた。
「寒さが怖すぎて帰れない。」
「外に出たくない」
気持ちはわかる。でもグズグズしてると気温は下がる一方だよ。

それを聞いてた別の子(こちらもがっつり帰り支度済み)が、朝の寒さが辛かったと相づちをうつ。
そこで思わず口を挟んでしまったよ。
「そうしている間にどんどん気温下がってくよ。今より寒くなってくんだから覚悟決めなきゃ。」
余計な一言に苦笑されてしまった私は二人より先に退勤してきた。

正直言うと私も外に出るのは憂鬱だった。寒がりだから出がけにダウンコートを着るか迷った末、大判ストールにハーフコートの組合せで出掛けてきた。ヒートテックは着込んだものの防寒には少し不安があったんだ。
外に出たら朝よりは風が吹いてなくて心配したほど寒くない。それでも2度…急いで帰ろう。

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