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昔の自分を思い出す

今日「夜明けのすべて」という映画を観た。
感想はのちに綴るとして、やっぱり映画っていいなぁ、と思う。

最近は原作ありきの実写化が多くて、
脚本からオリジナルの作品の方が個人的には好きなのだけれど、今回は、映画化されてよかったと思った。

pmsやパニック障害といった、表現に難しいテーマなので、映像化するにあたり、違う意味の作品になってしまったらどうしよう、と思っていたが、
映像と役者がこの作品の良さである「温かさ」をプラスαに表現してくれていて、すごく良かった。

松村北斗がきっかけで観にきた人もいるかもしれない。
どんなきっかけであっても、1人でも多くの人にこの作品をみてもらって、みたあとに優しい気持ちになってほしいと思った。

精神疾患って見た目ではわからないし、
かと言って周りにここぞとばかりに気を使われたりしてほしいとも思わない。
それは実際に自分が体験しないとわからないことだから。
だからこそ、「精神疾患について理解してね。みんな支えてね」って感じで伝わって欲しくはなかった。
けれどこの作品はそういった感動を求めるような仕上がりにはなっていなかった。
そこが原作にもありながら、映像として表現できているのが凄いと思った。
製作陣を見ても好きな作品に関わっている人たちばかりだった。

こういう作品に出会うと、
やっぱり映画っていいなぁと思う。


大学生の頃、私はサークルにははいらずに
映画祭のボランティアスタッフをしていた。

元々映画が好きだったわけでもない。
たまたま大学近くの映画館でバイトを始めて、そしたら周りに映画好きの人が多くて、そこで縁があってたまたま始めてみたら、夢中になっていた。

人生においてこんなに夢中になったのは初めてだったし、熱くなったのも初めてだった。

学生監督、役者、カメラマン、数え切れない人たちと出会った。
みんな映画に対する気持ちが強くて刺激を受けた。
イベントの醍醐味は、自主制作映画(商業映画ではなく、利益を出さずに作る映画のこと)の上映だった。

無名な監督、学生監督、なかにはおじいちゃんまで
多くの人がいろんな作品を作っていた。

私たちボランティアスタッフは、
その作品をひとつひとつみて、上映作品を選定する。

ホームビデオみたいなものから、SFみたいなものまでさまざまだった。

私はそれをみるのが大好きだった。

そしていつか、自分も映画を作りたいなんて思っていた。


そんな気持ちがあったことを、
今日、ふと思い出した。

最近、過去の自分に学ぶことがよくある。
社会人になって目まぐるしい日々で忘れかけていた自分の中の「好き」という感情。

まるで本来の自分の感情を取り戻すかのように
1ピース1ピース繋ぎ合わせている。

よく、過去は振り返らない!前だけ見て進もう!
みたいなことを言うけれど、
私はいいことも悪いことも「大切な過去」として
フォルダに保存しているから、
必要な時にそれを引き出したいと思っている。
それが人生経験の醍醐味だから。

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