ドンブラザーズ ドン48話 9にんのドンブラ の感想
ソノイと猿原がお互いを認めることができず、なんやかんやあって大ピンチ、果たしてどうなっちゃうの〜?というのが前回のラストだったのですが、今回の展開、もう100点でしょ、おもしろくて目眩しちゃった。
そもそも、タロウがヒトツ鬼に吸収されてしまったこと自体がタロウの命懸けの芝居だったわけですが、そこからして、残ったお供たちに全てを託すという道をタロウが選択したという事実が嬉しいですよね。
序盤はあんなにお供たちを蹴飛ばしていたのに…今ではそんなにお供たちを信頼しているなんて…。この1年間の積み重ねを思うとグッときますね…。
そして更に、猿原はタロウが遺した剣を一旦は預かるけど、土壇場でソノイに剣を託す訳で、タロウが託した剣を、猿原がソノイに託す、この信頼の連鎖を見せられたらもうね、新生ドンブラザーズ、いいじゃん、やってこ、その調子でさ、といった具合に否応なく盛り上がってしまいますよね。
しかも、猿原とソノイが手を結ぶためにタロウが芝居を打ったということに、犬塚とソノイはこっそり気づいているっていうのも、なんかいいですよね。信じて託す者、信じて託される者もいれば、信じて傍観する者もいる、この関係がすごくドンブラザーズらしくていいな〜と思います。
タロウとソノイと犬塚の3人って、それぞれ主人公って感じがしませんか?タロウとソノイはそれぞれリーダーとして活躍してて、犬塚も1人で物語を回すことが多かったですし…。この間もこの3人で同時変身しててめちゃくちゃ熱かったですよね。
そして、もう1人の主人公と言ってもいいくらいのとんでもない悲劇を終盤になって背負わされたジロウが、もう1人のジロウと融合して復活しましたね!
虎ジロウ、すごいキャラクターじゃないですか?元々はこっちが主人格だったのに、いつの間にか影の人格みたいになって、それなのに卑屈になることもなく、社交性はあるものの幼さや脆さを感じる龍ジロウを支えて、遂には絶望のどん底から救い上げるっていうね、自分の人生を生きる主体を龍ジロウに譲って、虎ジロウは保護者みたいな立ち位置で振る舞うの、面白いキャラ造形ですよね。
故郷の友人との思い出は幻だったけど、虎ジロウと共に孤高のヒーローを目指した気持ちと、これまで積み重ねてきたヒーローとしての日々は紛れもなく本物で、そういう経験を虎ジロウと共に歩んできたこと自体を自己同一性と再認識することで再び立ち上がる、そして、そういうプロセスを最小限のセリフで成立させているところも含めて、すごくいいな、と思いました。「僕は、僕になる!」めちゃくちゃいいですよね…。
今回の猿原とソノイの信頼関係はそれぞれの戦闘能力の高さが無ければ成立しないし、ジロウの復活もヒーローとしての自己肯定がキーになっていると思うのですが、そういう高い能力や自己肯定を持たないキャラクターの場合はどのように窮地や喪失感を脱することができるのか?というところを今後の雉野のドラマで提示されるのかな、と思うので、そこは今後に期待したいところですね。今のところは全く予想がついていませんが…。
あと、ソノシゴロクもすごく良いキャラクターになってますよね。彼らが汚物のように嫌悪する人間達と同じくらいの醜悪さを存分に振り撒いてくれているので、もうそれって人間じゃんね、人間がわからないと言っていたソノイ・ソノニ・ソノザ以上に人間らしいじゃん、放送期間がもっと長ければ、12人のドンブラになっていてもおかしくないぜ、と思いました。
ソノシゴロクがタロウの配達を手伝ってめちゃくちゃにする回、見たくないですか?ぼくは見たいです。東映のみなさん、よろしくお願いします!!!!!
そんなことを言ってる間に、次回はソノナ、ソノヤまで出る始末。予告を見て、最終回を目前にして急に村上幸平が出てくると人は笑ってしまう、という知見を得ることができました。
村上幸平、ネット上で井上敏樹の愛人的な扱いを受けていて、本人もそれを自覚した振る舞いをしているきらいがあって、なんかしょうもな、と思わんでもなかったのですが、このタイミングでの起用はあまりにも愛人のムーブ過ぎるので、もう笑うしかないですよね。
他にも忍者おじさんが王様鬼になるみたいで、またお前なのか、キングオージャーの鬼を放送前に倒すのか、などなど気になる部分は山ほどあるのですが、やっぱり1番はタロウの誕生日パーティーですよね。泣いちゃうでしょ、こんなの。『さいごのおもいで』って…。
公式ブログに「桃井タロウの最後の時間」って書いてあるんだけど、どういうことなんですか?松浦さん、あなたが書いたのね?悲しいやつ?悲しいやつをやろうとしてますか?どういうこと?
悲しいやつ、やめてください!!!!!よろしくお願いします!!!!!たのみます!!!!!
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