「子供みたいに」という歌詞がある歌

全く音楽に詳しくないです。利用しているサブスクが、「去年加入してたAmazonプライムにオプションでAmazonミュージックがあるのに気づいて、今年から使い始めた」というやつだし古いウォークマンも年に一度使うか使わないかです。イヤフォンを持っていません。

聴いているアーティストもかなり偏りがあるのですがその中で「子供みたいに」という歌詞のある歌の引き出しです。

忘れているだけで漏れないかしらと「子供みたいに」で歌詞検索したら有名な歌手の聞いたことない歌がどっさり出て来てびっくりしました。「みたいに」に限定しても大量にあったので「子供みたいな」「子供のような」「まるで子供」とかも含めるともっとあるんでしょうね。


子供みたい、というのは詞においてどういう役割なのかなと思い、ざっくり「子供」のイメージや属性について考えてみました。

・良いイメージ

無垢、無邪気、穢れていない、すれていない、若い、元気がある、遊びが好き、素直、あどけない、よく笑う、親が好き、すぐ育つ

・悪いイメージ

自立していない、社会的・肉体的に弱い、脆い、自衛できない、何が危険か判断できない、すぐ疲れる、よく泣く、わがまま、言動が論理的ではない、不器用、言語が拙い、表現が大きい、ものを壊す、我慢がきかない

・どちらにもなりうる

体が小さい、年が若い、幼い、甘えん坊、よく寝る、感情表現が直接的、声が大きい、大人と対、物事の可否の判断がつかない、要求が多い、中性的、性徴がまだ

これからあげる歌はいずれかに当たるのかなーと思います。これ以外もあるかも。行くぜ!


『どぉなっちゃってんだよ』岡村靖幸

好きだと言えないくせして 子供みたいに死ぬほど言ってもらいたがってる

この歌詞で子供が示す属性:要求が多い、甘えん坊、わがまま?

岡村靖幸ってこれしか聞いたことないんですが「音の要素が多いのと歌い方がかっこいい」と思ってます。調べたら私が生まれる前の曲で驚いた。

歌全体としては色々考えてはいるし斜に構えてるけどいまいち冴えない俺、今年の夏は一生懸命やるぜ〜素敵に生きるぜ〜という歌。等身大な感じですね。

「子供みたいに」の部分は"強い欲求でもって人から好きだと表してもらいたがっている"にかかっているので人への要求(の素直さ)、甘えん坊、わがままなどがあたるのかなと思います。自分からできない癖にしてもらいたがってるの、全てのコミュニケーションにおける私じゃん…と震えた歌詞です。

私が好きな絵を描く人がこれに近いタイトルの同人誌を出してたけど関係あるのかな。全くないかもしれない。


『さよならバイスタンダー』YUKI

「ありがとう」って君が言うたんび 泣きそうな気持ちになるのはなんでだ 子供みたいにさ

『3月のライオン』のアニメのオープニング曲です。

この歌詞で子供が示す属性:すぐ泣く、我慢がない、感情表現が素直、幼い、脆い

ここでの子供は感情の繊細さや泣いてしまうこと、が属性として表されているのかなと思います。

僕はすごく強いわけじゃないけど確かな足取りで持ってこの厳しい世界を歩んでいくよ、きっと強くなるよ、君とともに、という歌で原作のテーマに沿ってていいですね…。最新刊での「泣き虫だね」にも少し重なります。他のオープニング曲・エンディング曲もかなり原作と重なる部分があっていいので是非にです。

『3月のライオン』原作も大好きで大好きでうう〜ってなりますがアニメも本当によかったです。シャフトが細かいところで遊んでるんですよね。リスポッケ先生とか将棋中継の前の番組とか、いじめのシーンでの水道とか好きだったな。

あと声優さんがいいのね…。スミス…島田さん…先生…ひなちゃん…そして一番いいのが重田くんですね、これで津田健次郎を知って「この声になりたい…!」と思いました。無理なんですが…。津田健次郎は尾形とか七海とか鳴瓢とか私の好きなキャラたくさんやっているのですがジョジョ5部でティッツァーノやったのには驚きました。もっと女性的な声だと思ってたらあんなウィスパーボイスでしかもスクアーロにえげつなく近くて…元々好きでしたがさらに好きになりました。


『ボーン・イン・うぐいす谷』筋肉少女帯

子供みたいに想ってた 夢見てた

この歌詞で子供が示す属性:ロマンチック、世間知らず、未来がある、夢見がち

筋肉少女帯は大学の先輩がずっと好きだ好きだ言ってるから聴いてみたらなんと素晴らしい…となり色々聴き始めました。特撮も好き。かなり好きではあるんですがその先輩に変な遠慮というか、まじで好きな人のそばでちょっと齧った奴が色々言ってたら疎ましいかしら…という思いもありでかい声では言えてません。小さい声ではずっと言ってます。

歌全体としても幼い頃からあなたと過ごした街で大人になった今変わったこと変わらないことを描いています。本当の子供の頃感じたことの方が大人っぽくて子供みたいにとあげられる方が幼いのも面白いですね。


『青春の瞬き』椎名林檎

子供みたいに疲れを忘れて 寄り掛かり合えば

この歌詞で子供が示す属性:大人と対、元気がある、無邪気さ、若い、性徴がまだ

初めて好きだと意識した歌手が東京事変かもしれない、多分歌手の中で一番ちゃんと聴いているのは東京事変と椎名林檎、あとはレキシかな…?

全体が若さと大人の対になっていて、大人になることで得るものと代償に失うものを描いています。フレーズ単体だと元気さ、無邪気さとしての子供ですが歌を通してみると子供そのものを属性として使っていますね。


『絶望レストラン』

作詞:只野菜摘 作曲: 橋本由香利

歌:絶望少女達(小森霧(谷井あすか)/常月まとい(真田アサミ)/小節あびる(後藤邑子)/藤吉晴美(松来未祐))

いやなものは 残していい 子供みたいに

この歌詞で子供が示す属性:わがまま、好き嫌いが多い、感情の表現が素直、毒を避ける意味で苦味に敏感、物事の可否の判断がつかない

『さよなら絶望先生』のアニメのエンディング曲です。

蠱惑的なレストランがテーマでなんでもお望み通りのレストランで癒されてほらほらあなたはもう虜、という歌です。恋愛色があまり直接的ではないですがところどころ艶っぽい。

後の歌詞に

美味しいとこを 切りとっていい 王様のように

と出てくるようにここでの子供は素直で気ままで自由が通るものの象徴ですね。

一見好き嫌いという点で同じようですが、逆だと少し意味が薄れるのもミソです。

子供は好きなものばかり食べたりもしますが、嫌いなものは絶対に食べなかったり投げたり吐き出したりしますし、本能として「毒に近いため苦味を避ける」という特性があります。

王様も嫌いなものは食べなくてもいい、というのはもちろん、厨嬢とかでもありますが、おいしいものの中でも選りすぐりのところだけ食べて、残りのところも十分おいしいのに最上のものではないため捨ててしまう、というのが贅沢の極み、権力の象徴としてあります。

子供と王様、逆では駄目なんですよね。さりげない歌詞ですが技巧があります。

『さよなら絶望先生』は制作がシャフトだったんですが作品がストーリーメインの話ではなく解説やリストや細かく唐突な場面転換が入るのでやりたい放題遊んでいました。黒板の字がシーンごとに変わったり、ハキハキ喋る子の句読点が常に画面端に表示されたり。

オープニング・エンディングの曲もアニメーションもすごく凝っていて面白かったです。オープニングは特撮だったんですがどれも名曲で中でも『林檎もぎれビーム!』は特撮の、じゃなくてこの世の全ての曲の中でトップ10に入るほど好きです。エンディング曲は無駄に色っぽく片想いや情愛を描いていて、アニメーションも全然別のアニメのエンディング風だったり短いながら凝ったストーリーがあったりと見ていて楽しかったです。また見たいな。

あと大槻ケンヂと絶望少女たちのアルバムも全ていいです。全部聴こうな。特に『人形たち』『無神論者が聖夜に』がいいです。


肯定的な意味なら無垢とか穢れないもの、否定的な意味ならわがままで拙いものとしてのイメージに偏るかと思いましたが、意外と色々でした。音楽に詳しい人だとこの3倍くらい出せるのかな。

よければ私の好きな曲でこれでてくるよーと言うのを教えてください。

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