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オントロジカル・ショック(存在論的衝撃)とディスクロージャーの関係

昨日に続き、UAP現象が現実(リアル)であることが認識された場合のオントロジカル・ショック(存在論的衝撃)について。

昨日も書いたように、uNHidden という団体が、非人間知性 (NHI) に関する開示に関連するメンタルヘルスを促進するために設立された。この団体は特に、オントロジカル・ショックを軽減する行動の研究と開発を目指している。ただしこの行動の効果はディスクロージャーの状況に依存するため、さまざまなアプローチが必要である。

オントロジカル・ショックへの対処の形態は、以下の5種類のディスクロージャー(情報開示)のうちどのパターンになるかによって決まると思われる。

タイプ 1:概念的な開示

これは、リチャード・M・ドーランとブライス・ザベルによる『アフター・ディスクロージャー』という本に記載されている開示方法である。

大統領がNHI(非人間知性)の存在について公式に発表を行う。このシナリオは、開示ではなく「確認」と呼ばれることもある。 重要なのは、NHIの概念の現実性が確認されるだけで、それ以上の詳細はほとんど、またはまったく明らかにされないということである。 そのため、NHIの概念は依然として抽象的であり、日常生活とはかけ離れたものであり続ける。

タイプ2:画像データなどによる開示

この場合、開示には航空機や遺体の関連画像が伴う。これはNHI の概念全体をより鮮明で現実的なものにする。 百聞は一見に如かずというわけで、写真があれば、人々はその詳細を分析し、もっと知りたいと思うようになる。彼らは、NHI を構成していると考える存在を擬人化し始めるだろう。彼らはどんな「人たち」なのか? 彼らはどのようにコミュニケーションをとっているのか? 彼らに会うことはできるのか? などの尽きることのない疑問が生じる。 この形式の開示は、概念的な開示よりもはるかに衝撃的な影響を与える可能性がある。

タイプ 3:「脅威」を伴う開示

『アフター・ディスクロージャー』の示唆する開示(タイプ1)には、「この国が攻撃を受けているという証拠は(事実上)存在しない」という大統領の安心感が伴う。だが、国や個人に実際の脅威があった場合はどうなるだろうか? そうなれば国家的な対応が必要になるのは間違いない。 イギリス内務省が明らかにしているように、「政府の第一の義務は国民の安全と国の安全を守ること」だからである。この保証が与えられない場合、人々はマズローの欲求段階説のピラミッドとはまったく異なるレベルで反応することになる。

概念的な開示のオントロジカル・ショックは最上位レベル (「自己実現」) での反応を引き起こす可能性があるが、「脅威」シナリオを伴う開示に対する反応は 2番目に低いレベル (「安全への欲求」) になる。これは、より根本的な「逃げるか戦うか」という反応を引き起こすため、タイプ1またはタイプ 2の開示よりも管理が大幅に困難になる。さらに、いかなる開示においても、実際の脅威がないことを証明する(そしてその理由と証拠を示す)立証責任は政府に課されることになる。アブダクションなどの証言に鑑みれば、これを完全に保証するのは困難かもしれない。

タイプ 4:計画外または無秩序な開示

上記のタイプ 1、2、3のそれぞれにおいて、開示計画の存在は暗黙的に示されている。この 4 番目のカテゴリーでは、内部告発の続出または集団目撃などの外部の予期せぬ出来事によって開示が引き起こされる。問題は、米国(および他のファイブ・アイズ)政府が、この種の情報開示において非常に後手に回っており、対応に追われ、制御できていないように見える可能性があるということである。情報開示のきっかけとなる出来事は世界の別の地域で発生し、別の政府が対応を主導している可能性がある。 タイプ 4の情報開示が引き起こすパニックのレベルは、誰も制御できないという感覚とともに、政府や権威に対する信頼の喪失によってさらに悪化する。 米国政府が計画的な情報開示を回避する時間が長ければ長いほど、計画外のことが起こる可能性が高くなる。
これがUAP研究者の間で「カタストロフィック・ディスクロージャー(破滅的な開示)」と呼ばれるものである。

タイプ5:「事実上の開示」 (Disclosure in all but name:DIABN)

この5番目の種類の開示は、政府が依然として NHI の存在を正式に認めることを拒否するため、厳密に言えば実際の開示ではない。しかしこれは私たちが1つまたは複数の非人間的存在と対話しているとほとんどの理性的な人々が結論付ける十分な情報と証拠があるという事実に基づいている。

DIABN の例は、ほとんどの人(多くの外国政府を含む)がケネディ暗殺が部分的に陰謀であったことを受け入れているが、米国政府は依然としてリー・ハーヴェイ・オズワルドが独断で行動したと主張しているというものである。
だがJFK が 1 回限りの歴史的な出来事であり、数十年が経つにつれて重要性が薄れてしまうのに対し、NHIの存否は、現在および将来にわたって人々に直接影響を与える継続的な問題であり続けている。

昨年のデビッド・グルーシュをはじめとする様々な信頼すべき地位にある情報源のの証言や、異常な航空機の米海軍ビデオが公式に確認され、既知の推進手段を持たずに飛行する金属球の存在をAAROが認めたことなど、現在進行中のディスクロージャーはこのタイプ5に属するものである。

この開示がもたらす状況は、詩人イェーツの言葉を借りれば、「物事はバラバラになり、中心は維持できなくなる」というものである。 タイプ5の開示により、政府はますます信用できないものに見える。これは政府にとって好ましいことではないのは確かである。一方でそれは人々をますます懐疑と不安の状況に置くことになり、長期的にはオントロジカル・ショックへの不健全な対応を生み出すと思われる。

次回は、オントロジカル・ショックを考える上で避けることのできない「UFOタブー」という問題について考察する。

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