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漂流 / 歌詞

あなたの荷物を纏めている
捨てても構わないと言われた荷物を
着替えと下着、置きっぱなしの小説
埃で少しだけ粗ついていた

部屋の鍵は渡していなかったから
私が受け取る物は一つも無かった
送り返してそれで終わり
それが何となく寂しかった

人は他人と寸分の違いも無く
同じ想いを抱く事は出来ない
だから人は人である限り
いつまでも孤独のまま
封の切られた煙草が
花瓶の隣で眠っている
昔ほど涙が出なくなったのは
どうしてだろうか

ベランダへ出て煙草に火を付けると
直ぐそこまで来ていた冬に私は身を竦めた
電線にとまっていた鳥達が飛び立つその瞬間
街に明かりが灯った
鳥達は必死で浮かぼうとする私に
一瞥もくれず遠くへと消えた

出会ってまた人は過ぎて行く
私は何処までも漂流する
流れ着く事も無く

備忘録
以前住んでいた街での事なんですが、とある政党の全ての候補者の選挙ポスターに画鋲が刺さっていたんです。目の部分に。
こわぁ~、、、って思ってたのですが、ある夜、まさにその画鋲現場に出くわしてしまいまして、咄嗟に目を逸らしたんです。でも、好奇心に駆られて、少しだけ振り返ったら、小柄なおじいさんがジッとこちらを見ていたんです。怖かった。。夜の9時くらいでした。もっと深夜にやってるのかと思いました。
そんな思い出の街で、この曲は書きました。

曲はこちらから聴けますよんよん ↓
漂流 / 花隈千冬 - ニコニコ動画 (nicovideo.jp)


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