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和レゲエ数珠繋ぎ-第51回-ケイタ

アーティスト名 西岡恭蔵&カリブの嵐
曲名 春一番
1979年LIVE

今回の1曲は動画です。

1971年から始まった野外コンサート・春一番のテーマソング的な1曲。歌うのは第50回でも名前が挙がった西岡恭蔵です。楽曲自体のリリースは1974年細野晴臣がプロデュースした2ndアルバム『街行き村行き』に収録されており、この動画はオリジナルとは違いレゲエバージョンです。演奏は、西岡恭蔵のライブのために組まれたバックバンド・カリブの嵐。

動画を見ると、彼らが活動を開始した77年当初のメンバー編成からは少しアップデートがあったよう。もしくは春一番の特別編成だったのか、コーラスに大上留利子亀渕友香、岩本千秋、ギターに山岸潤史石田長生などがいます。かなりのオールスター。

79年に一旦終りを迎えた春一番。そんな節目の年に、テーマソングがレゲエアレンジで演奏されていたことがおもしろい。西岡恭蔵の風貌にもレゲエからの影響が。この翌年にはジャマイカを訪れたそうで、熱がすごく高まっていた時期なのかもしれません。レゲエバンドに見えてきました。

おそらく正式な音源としては残っておらず、このライブ映像でだけ聴けるバージョンではないでしょうか。レゲエの日本への影響が少しずつ高まっていた70年代後半は、和レゲエにとっても重要な時期、録音残っていてほしい。

ライブ盤にも収録されておらず…

レゲエアレンジであるとはいえ、なぜあえて動画からこの曲を選んだのか。それは春一番の主催・福岡風太さんが6/10に亡くなられたことがきっかけです。

大阪・天王寺で始まった春一番。現在の会場は、大阪・豊中の服部緑地野外音楽堂。私も仲間たちと同会場でヒップホップの野外コンサートを10年企画しています。風太さんのインタビュー等を読むと、姿勢には自分たちも近いものがあり勝手に尊敬していました。スポンサーの有無などは特に同じ考えです。

ですが始めた当初は、春一番という名前すら知らず。70年代のフォーク、ロック、ブルースを聴くことはありましたが、歴史の中にある遠い出来事のようにどこか感じていました。

そして和レゲエを探していく中で存在を知り、春一番周辺の流れに強く興味を持ちます。春一番があった故にフォーク、ロック、ブルースの流れに良い風が吹き、その先でレゲエ調の曲が生まれることにも繋がったと今では思っています。故に当企画としては、このタイミングで紹介しておくべきと今回の動画を選びました。

すぐそこにあったにも関わらず、開催時期のGWには何かと予定が入ってしまい、一度も行けていないまま今年も過ぎてしまいました。そして先日の訃報を聞き悲嘆。今頃なんや言うても遅い。

ただ偶然にも告別式が私の家の近所で行われており、お焼香をあげさせていただきました。すごいタイミングになってしまったけれど、最後に会えたことに感謝。いただいた刺激にお礼を伝えました。会場で配られたメッセージと写真を載せておきます。

今回もありがとうございました!
後半戦スタート♨︎

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