スカイダイビングをした話


スカイダイビング、それは究極の自由落下。

自重を支える大地もない、周りを包み込む水もない、

遥か上空へほぼ身ひとつで飛び出し、

地球の重力に従順に、ただひたすらに落ちてくる。






というわけで、先日、スカイダイビングをやって参りました。

もし「バケットリストにのってるランキング」があったら
「ホールケーキひとり食い」と渡り合うくらいには
人生で一度はやっておきたい…と思う方が
多いのではないかと思っています。

かくいうわたしもその一人で、やってみたいと常々思っていました。
とはいっても、シースルーエレベーターなどのお洒落な設備は
怖くて下を見られないですし、
フリーフォールなどの胃が浮く感覚は何度遭遇しても慣れません。

そんなスカイダイブ適正が皆無なのになぜやりたいと思ったのか。
ひとえに『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』の影響です。
「え…ゲームの影響でそんな怖いことしたがるの?」
と思われるのもさもありなん。

(ちなみに後続作『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』
 『ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム』でも
 気持ちよく空を飛んでいます。
 ゼルダについて話し始めると終わらなくなるのでこのへんで。)

とにかく、空を飛ぶことに憧れを抱くには十分でした。



当日は良い天気でした。
地上で軽く説明を受け、ハーネスを装着。
上空まではセスナ機に乗って向かいます。

ぐんぐん上昇。

一定以上の高さになると、もはやどれくらいの高さかわからなくなり
「高くて怖い」という気持ちも湧きません。

さて、セスナの扉が開き、とうとうその時です。

先の方々が「ボッ」という音と共に、いなくなっていきます。
(音はおそらく風圧によるもの。飛び出して行っているのですが
 一瞬にしていなくなる感じがする。本当に。)

イッツマイターン。
自分のハーネスをインストラクターさんとがっちり連結し
一蓮托生となります。
飛ぶ時は私の足をインストラクターさんの足が
がっちり固めているような状態。
でないと、客(我々)が怖すぎて空中で変な姿勢になるから(多分)。
他にもさまざま理由があるかもしれません。

これは声を大にして叫びたい。
飛ぶ直前〜飛び出した直後が一番怖い。
飛ぶ直前は「もうほんとよろしくおねがいします(泣)」という心地。


正直飛び出した直後のことは覚えていません。
少し回転したような気がします。
「うおああああ」という声を上げた気もします。
足裏に踏ん張る大地がないことに驚きました。

すごい風圧。
「飛んでるとき口を開けていると乾くよ」という
友人の言葉を思い出し、口を閉じます。
はっと気づいてからは、とにかく事前に言われていた通り
ハーネスを握りしめて海老反りすることに必死でした。

数秒経って、落ちる状態が普通になった頃に
やっと周りを見る余裕が出てきました。

なんかすっごい高いなぁ。でも飛行機で見たこともあるなぁ。
というか、ゲームとはいえキャラクターにこんな怖いこと
させてたんだなぁ。

よく見るカエルっぽいポーズをとりながら落ちていきます。
上空だからか、風圧のせいか、とてもひんやりしています。

突然上に引っ張られる感覚、パラシュートが開きました。
落下速度がゆっくりになりました。
でも、これでもロードバイクの速度くらいはあるようです。

時折旋回しながら降りていきます。
(余談ですが、旋回するときは胃が浮きます。。)
地面が近づいてくると、やっぱり結構な速度で落ちてるんだなと感じます。

着陸。
数分ぶりの地面です。
なんか…すごい時間だったな。

降りてきた直後は、言語野が働いていませんでした。
すごく怖かったけど、すごく良かった。
また飛びたいなという気持ちもありました。
あと、生きて地上に帰って来られてよかったです。
ありがとうインストラクターさん。


スカイダイビング、それは究極の自由落下。

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