ド素人が、AI生成で欲求を満たそうとして、色々学んだ話
AI生成は、素人でも神イラストが出せる最強ツールだ
はじめまして。嬉々衣もら(ききい もら)と申します。
普段はツイッターやディスコードにて手癖でAIイラストを生成しています。
今回はあるふ@alfredplplさんの 画像生成AI Advent Calendar 2022 https://adventar.org/calendars/7766に参加させていただきました。
この記事では、ある青年がAI生成イラストを使っていろいろな欲求を満たそうとした顛末の記録です。
ケモノとTRPGとうちの子
二次創作ではない、いわゆる「オリジナル」の強い界隈では、「うちの子」交流が活発です。
元々ケモナーでTRPG勢だった私は、長く憧れがありました。
「うちの子のイラスト、神絵師先生に描いてもらいたいなぁ」
「うちの子」は、いわゆるオリキャラです。
ツイッターのケモノTLで流れてくるのは、「誰々さんちの子を描かせてもらいました!」「〇〇さんちの子のイラストです!」
TRPGのTLだと「先日のシナリオのEDイメージイラストです!」「なかよしPC同士でエモシ行った時のイラスト!」
羨ましいなぁと思っていたわけです。
妄想は、形にしないと価値がない
ときに、私にも温めた「うちの子」が存在していました。
ただ、それをアウトプットする手段がない。
コミッションなどで依頼しようにも、彼女を的確に表す語彙力と想像力を持っていませんでした。
それにコミッションを頼めば立ち絵1枚1万円から。キャラデザ別。複雑な装飾は追加料金。リテイクは応相談
自分の中のもふわふわで定まっていないのに他人に頼むなど出来るはずもなく。かといって自分でも描けない。
誰かに描いてもらうための資料を描く手段がない。みたいなことに陥っていました。
AIイラストがやってきたぞ
さて、今年の夏。Stable Diffusionが公開され話題になりました。
自分はAIのべりすとを触っていたため、9月からAIイラスト生成サービス「TrinArt」を利用。本格的にプロンプトを組むようになったのは10月末頃、「第1回AI画像コンテスト」が始まった頃です。
使っていて思うAI生成の一番の強みは、圧倒的なPDCAサイクルの速度です。
イラストレーター様が数時間~数日かけて書くイラストに似たものを数秒で生成可能。
プロンプトによって強度や用語の調整。要素の足し引きも容易です。
AI生成によって先程挙げた製作のハードルは、極めて下がりました。
単純なプロンプトの組み合わせだけでも、ある程度のクオリティのイラストが、特別な技術なしに出力できます。
また、ある程度複雑な要求でも、ちゃんと伝えれば答えてくれます
現在なら、メンターからの指南を貰えば導入含めて3時間もかからずに、それなりのクオリティのイラストが製作出来るはずです。
素人だけどAIイラスト生成で無双する?
ということでしばらくAI製作すれば、ある程度狙ったキャラを出せるようになりました。
ついでにちょうどコンテストもあるし、いっちょ気合い入れて、それなりの順位取ったりますか!
と意気込んだものの。
製作側になって初めて分かったこと。それは
「結局AIイラストを作ることは難しいし手間がかかる。一定以上ウケる絵をコンスタントに出すのはすごいしんどいし、バズる絵をみきわめるのはセンスが必要」
ということです。
先述の「第1回AI画像コンテスト」に参加してました。
手癖で、作りたいものを作るというフリーダムスタイルの結果、「全体的にぼちぼちいい感じ」くらいに収まる結果となりました。
ほとんど全部の作品の選定を自分でしましたが、一つだけ、絵を描いている友人に選定を相談した物がありました。
上のが初日投稿で星80、下のがラスト2日で星75。
この時自分は明確に
「あ、これ構図とか絶対影響あるわ。見る目って必要だわ」
と感じました。
すごい絵が出せる≠神になれる
ただ自分の欲しい絵を作る、ということと人に見せる絵を作るというのは全く別モノで。
好きを語り広めるには、好きだけではいけないと諭された気分でした。
当然ですが、伸びる人や先駆者と呼ばれる人はすごいわけで。
思いつかないようなプロンプト。ダイナミックな構図。気の遠くなるような枚数から選び抜いた一枚。
ボタンひとつで出るAI生成イラストにも「それに至る苦労」のような情報は載っているんじゃないかと感じさせてもらえました。
身の丈
とまああと付けで色々語りましたが、3月触って自分に適したAI活用スタイルは
「己の性癖にピンとくるようなうちの子を思いついたらAIにイラストを頼む」
くらいがちょうどいいと落ち着きました。
ついでにそのイラストを見て他人の性癖を歪ませられれば最高ですね!
AI生成は、素人でも好きなイラストが出せる、凄く良いツールだ
画像生成AIは、あらゆる画像が出せる強いツールです。
ただ、現状使いこなすには深い知識と考察力が必要なほか、「ただきれいなイラスト」を脱却するにはイラストや、デザインに関する知識が必要になるでしょう。
「バズる絵とかじゃなくていいから。ただ、今欲しいイラストがぱっと手に入る魔法があったらなぁ。」
くらいの希望においては、今の画像生成AIはそれを満たしてくれる凄く良いツールだと思います。
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