Equity(勝率)とEV(期待値)の違いについて(初心者向け)


今回も初心者向けです。自分が最近学んだ内容について紹介させていただきます。
Equity=勝率、EV=期待値ですが、皆さんはEquityとEVの違いについて説明できますでしょうか。
「違いも何もEV=Equity×potなんだから確率と値くらいの違いでほぼ同じでしょ?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。厳密ではそうですがポーカーの世界では確率と値の違いはあまり意識されておらず混同して使われています。むしろここにはポーカーをプレーするうえでそれ以上に大きな違いがあるのです。

少しポーカーの知識を得たある初心者のプレーヤーがこんなことを言っていました。
「知ってたか?AKよりも22の方が勝率高いらしいぞ!意外とポケットって強いしUTGからでも積極的にローポケで入っていいんじゃね?なんかよく紹介されてるレンジ表にはないけど!」

あなたはこの意見に対しどう答えますか?

私の意見としては「当然状況次第なところもあるけれど、22や33のローポケットはたぶん君が言うほどUTGオープンに向いているハンドじゃないよ。確かにEquityだけ見ればAKには勝っているかもだけれど、相手が何を持っているかわからない状況で自身のポケットのオーバーカードがたくさんある中、バリューを取り切れるの?なんなら怖すぎてノーペアの相手に降ろされることさえありそう。相手レンジに対してEquityはあってもをどこまで実現できるのかが大事じゃね?そういう意味ではAKなんて勝ってるか負けてるかまだハッキリしてるし、勝ってるときは自信をもってバリューを引き出せるし、なんならequity以上のEVをもたらしかねない」

なんとなくequityとEVの違いについて感じられましたでしょうか?
equityは単純にその時点での勝率です。それに対しEVは今後どれほどそのカードが利益をもたらし得るかです。つまり言い換えるとEVはequityに加えて「どれだけ実現させられそうか」が関わります。
したがってall in時にはequityもEVもさほど違いはありません。しかしall inせず、プリフロップ、フロップ、ターン、リバーと過程を踏む中で「ハンドの性質」「そのプレーヤーの実力」「相手の実力」「effective stack」「状況」…といった様々な要素によってEVは変化するのです。
(よく自分より強いプレーヤーにロングボールを使えというのはこのためですね!)

このequityとEVの違い、結局これがどうプレーに役立つかは次回以降にまとめようと思います。ただ今のなんとなくの理解でも元々知らなかった方にとっては、プリフロップレンジの調整などを含めプレーを改善させるかっかけになったのではないでしょうか。
ショートスタック時とディープスタック時によって使うレンジが異なることに気が付くでしょう。またスーコネが好まれる理由が見えてきたのではないでしょうか。自分がそのハンドでどれほどequityを実現させられているか一度確認してみましょう。

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